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信長転生-現代社会で天下統一-  作者: 火路目継麻
第二章-信長成長記-
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4話 家族との対面

平日なかなか更新進まなくて申し訳ありません。

それでもPV伸びてもう2500。ありがとうございます!頑張って更新して行きます。

玄関から飛び出して来そうな勢いで現れた祖父を信秀が止めて話しかけた。


「慌てすぎだって親父!歳考えろよ!」


「五月蝿いわ!初孫じゃぞ初孫!散々待たせおってからに。今日帰ると聞いて仕事放り投げてまで来たんじゃからな!」


これには信秀も呆れ顔だ。


「…ほんと親父が天下のサニユニの社長だなんて信じらんないわ。まぁとりあえず顔見てやってよ!俺たちの長男信長だ。」


道岳(みちたけ)お義父様。どうぞ。」


そういうと春花がそっと信長の顔を祖父の方へ向ける。

信長はまっすぐ祖父道岳を見つめた。

そして道岳は感極まったのか目を潤ませながら


「おぉーっ…これが…これが初孫かっ!信長!強い目をしてるのう。いい男になるぞこやつは!」


興奮しっぱなしの道岳に信秀が促す。


「とりあえず…中入ろうよ。」


玄関口で固まっていた一行はまとまってリビングへと進んだ。

そして用意してあったベビーベッドに信長を寝かせようとしているとキッチンから1人の女性が冷たいお茶を4つ持って現れた。


「お茶をどうぞ。春花さんも本当にお疲れ様。この5日間この人ずっとこんな調子だったのよ。私も楽しみで仕方なかったのだけれどこの人見てると変に冷静になっちゃってねぇ。」


と、いきなり道岳の愚痴だった。春花はお茶を受け取りながら応える。


「ありがとうございます。時子(ときこ)お義母様。信秀さんも今は落ち着いたふりしてますけどなかなかなはしゃぎ様でしたから私も似たような感覚でしたよ。」


突然流れ弾を受けた信秀と道岳は目を合わせて苦笑い。それを見て時子が続ける。


「結局親子ねぇ。これだけ騒がしいのに泣きもしないこの子の方がよっぽどしっかりしてるんじゃないのかい?」


信長はこの間、声のする方へ顔を向けながら会話から得られる情報を吟味していた。


-この場で最も立場が強いのは祖母であろう時子じゃが、祖父道岳も『天下のさにゆにのしゃちょう』とやらの立場にあるのなら外には名が知れておるのだろうか?今世の知識が足りん…。それに猫神は政治に関われるからこの藤原家と言った。立場のあるらしい祖父上殿か生まれ変わりの親父殿か気位の高い叔父上殿か…。ここで判れば思考も進むのだがな…猫神!聞こえておるか?


-…ふぁい。なんですか信長さん?


-…居眠りしておったな?


-信長さんだって今は寝てばっかじゃないですか!可愛い可愛い赤ん坊で中身はいい歳の信長さん見てると私も眠くなっちゃうんですよー。


-五月蝿いわ!!おぬしのせいじゃろ!で、こんなことはどうでも良くて『しゃちょう』とはなんぞや?


-んーひとまず字にするとやしろにおさで社長です。この時代基本的にいろんな『会社』という団体が商業的なことだったり娯楽的なことだったりをしてるんですが、そこの最高責任者のことです。信長さんの時代で言うと…座?の責任者だったり、それこそ諸々差配するって意味では大名と似たような感覚で取ってもらえれば近いと思いますよ。


-なるほど。つまり祖父上殿はある程度日の本で経済的に影響力のある人間である可能性がある…か。


-信長さんがやり遂げてくれるよう私も環境整えてるんですよ?


-…おぬし今したり顔しておるじゃろう?


-今の信長さんのいる時代ではドヤ顔って言うんですよ!覚えておいてくださいね。


-ほう。くだらぬ事じゃが知識は知識。言葉は伝わらねば意味を成さんからのぅ。覚えておく!


-そんな真面目に返されると私やり場がないんですけど!?


-座興なのは理解しておる。わしにはこの時代の知識がない。知識、情報が無ければ準備もできん。つまり事は成せん。どんな些細なことでも得て思案せねば先はないのじゃ。それ故におぬしと会話ができること、知識を付けられることは今のわしには大事じゃ。なればこそ感謝すべきは感謝するぞ。


-別に感謝されてないじゃないですかー!


-それが伝わったからこそのおぬしの反応じゃろう?


-うっ…やり込められたこの感じ…。


-細かいことは気にするでない。ん?何やら騒がしい…?


-あーっ…お達者で!


コアトリクエとの会話中、周囲への注意力が散漫だった信長は時子にやり込められた道岳が騒ぎだした声で意識を現実へと戻された。

道岳は大声を出しながらベビーベッドの信長の正面に立っていた。


「いいからわしにも抱っこさせんかー!!!!」


そう言うと道岳は信長を乱暴に抱き上げる。その反動で生後5日の信長の首がガクッと大きく動く。


「ふ…ふっ…ふぎゃぁぁぁぁー!!!」

-いっっっったいわぁーーー!こんの爺ぃ何してくれとんじゃ!!!


そんな信長の恨み辛みはよそに興奮の頂点にある道岳は信長の泣いた意味や、その危険な抱き方に慌てる周囲の目も反応も意識の外で


「いい泣きっぷりじゃー!!!初孫初泣き!!!」


もはや手はつけられなかった。


-…ぷっ…くっ。


そんなコアトリクエの笑い声も届かないくらい信長は痛みと苛立ちが全開だ。だが、そんなことは今の道岳には伝わらない。

そのままズルズルと玩具にされる信長であった。

道岳がひとまず満足するまで振り回された信長はその疲労で眠りについた。



-ピンポーン


数時間経ったようだ。

何か鈴のようなものが鳴るような音で信長は起きた。


信秀や道岳が談笑する声と誰かが歩く足音がする。

ガチャ、っという音と共に知らない声がした。


「義姉さんこんばんは。出産おめでとうございます。」


この日最後の訪問者が現れた。

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