2話 情報収集と温もりと
活動報告にも書きましたが、2日経たずに1000PVオーバー本当にありがとうございます!
日々更新頑張ります。
信長は父親、藤原信秀に抱かれ改めて今の身体で出来ることが限られ過ぎていることを自覚し、まずは情報を集める事へ専念することにした。
そのスタートとして神コアトリクエとの連絡方法だ。
頭の中で
-今『藤原』って言ったはず…というか笑い声聞こえたはずじゃ…おい猫神!聞こえておるな?
ストレートに呼びかけてみた。
-…あーバレちゃいました?赤ちゃんな信長さんが面白すぎて…ぷっ。
すぐに返答があった。少なくとも今意思疎通ができる相手がいる事に信長は安堵した。
-これでやり方はいいのか。…にしてもおぬしにはきっちり礼をさせてもらわんとな。
-でも完全に中身も0歳よりはアドバンテージ…あー利があると思いません?
-それはそうじゃが…やりようあったのではあるまいな?
-んーまぁあったっちゃあったんですが…色々無茶言ってくれたお礼です!代わりに信長さんの要求は満たした環境ですよ?
-…沙汰は今後状況わかり次第じゃな。にしても親父殿と同じ名前に雰囲気…それに『藤原』とは如何なことじゃ?
-お察しの通りで信長さんの父親は信秀さんの転生体ですよ。ふ…
-親父殿もわしと同じように他生の記憶
があるのか?
-それはありません。記憶が残っているのは信長さんが特別だからです。
-そうか…。続けよ。
信長は自身を抱いている信秀の顔をもう一度見つめ、そして目を閉じた。
コアトリクエも信長の感情を察し真面目に話を続けた。
-…はい。続きですが、『藤原』が姓になっているのは転生させるためのルール…だから決まり?定め事?で伝わりますかね?その為です。
-なるほど。言葉の意味は伝わったが、つまりはなんなのじゃ?
-どれだけ薄くてもいいので信長さんと血が繋がっている必要があるんです。全く関係ない人間に信長の魂を転生させる、というのは出来ないという事です。その上で『政治に関係』してくる家系と1987年という時期だったりと諸々条件を合わせるとこの藤原さんの家系にたどり着きました。それにそもそも信長さんも藤原信長ってちょいちょい名乗ってたんだからそんなに気になることでした?
-名乗りは所詮名乗りじゃったからのう。朝廷やら寺社やら形式に拘る連中にはそれが楽な手段だっただけじゃ。この『藤原』もただの名乗りか?
-んー複雑なところで明治期からの名乗りではありますが、そもそも信長さんも辿るところまで辿れば藤原さんなので名乗りとも言い切れないですね。
-ほう。誠に祖先は藤原であったのか。藤原の名は今世でどの程度使える?
-そこは信長さんの使い方次第かと。血筋の証明手段がなかったらむしろ『信長』って名前の方が使えると思いますよ。
-その程度の認識か…。なればそのあたりの血縁の情報集めと言葉や文化の理解くらいがせいぜいか。
-ちょうど信長さんが生まれたことで親戚に会う機会はあるでしょうから情報は多少得られると思いますよ。
-で、あるか。ならば今は寝直すこととする。この身体は眠気に耐えられぬ。
-ゆっくりしてください。何か用がある時はこんな感じで頭の中で呼び出してくださいね。答えられることには答えますから。
それだけ聞くと信長は再度眠気に身を委ねた。父親の暖かさを感じながら…その腕の中で。
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