1話 信長生誕
信長が現代に転生して本編の幕開けです。
昨日の今日で500PVオーバーとたくさんの人に見て頂けてるので頑張って更新していきますので、拙い文章ですがよろしくお願いします!
1987年6月2日-東京
-うっ…なんじゃ?身体が動かん…目が開かんぞ。
信長の感覚は先ほどまで話していた神を名乗る幼女が言った『転生してもらう』の言葉の次の瞬間、といったところだ。
そして何者かに抱き抱えられるのを感じた。そして悟る。
-なるほど。わしはもう400年後に生まれ落ちたのか。つまり…赤子なのか?
視界はほぼないが聴覚がはっきりしているようだとわかり周囲の声に意識を傾ける。
「奥さんお疲れ様です。男の子です!目もキリっとしててきっと旦那さん似ですよ!」
「それよりも…泣き声聞こえないけど大丈夫なんですか!?ちゃんと生きてるんですよね?」
「うーん?泣かないけど羊水は取れてるし呼吸もしっかりしてるしものすごいこっち見てるし…大丈夫かな。」
-赤子は…泣かんといかんか。これ思ったよりも面倒じゃの…。とりあえず母上の顔でも拝むとしよう。
そう思い言葉を発してみたが出てきた言葉は
「オギャー…」
「小さいけどやっと泣き声聞かせてくれましたよ!奥さん!」
「よかった…よかった…顔見せてくれますか?」
「はい!どうぞ!」
-赤子の身体ではしゃべることもままならんのか。この状態で中身が49歳ぞ。酷じゃ…。あんの猫神め…後に思い知らせてくれる。ん?これが今生の母上か。
信長は何かに置かれたこととそこに人の体温を感じ、会話の流れからそれが母親だと理解した。
「私の赤ちゃん…生まれてきてありがとう。本当によかったわ。」
-母上か。他生の母上とは上手くいかなかったからなんとも言えんものがあるのう…。今生ではうまくやりたいものじゃ。
信長は前世の母、土田御前とは弟信行との家督争いの結果よい関係とは言えないままに前世での生涯を終えてしまっている。そのため『母親の愛』というものに飢えや憧れ、そして忌避感があった。
『母親』というものにどうしても複雑な感情を抱いてしまっているのだ。しかし、
-他生と今生ではまた別物。まずは身を任せるしかなかろう。わしにできるのは今の言葉、話し方を覚えることくらいか。にしても赤子の身体…眠い…。
さすがに体は赤ん坊でも中身は時代の麒麟児、第六天魔王織田信長49歳である。人間関係の作り方も壊し方も熟知している。前世で至らなかった点も足りなかったことも…。
しかし、今やれることがこの身体ではないと判断した信長はその睡魔に身を委ねた。
-数時間後
コンコン、とドアを叩く音と共に声がした。
「春花!入っていいか?」
信長は初めて聞く男の声に意識を覚醒させた。そして男が信長と母親-春花のいる部屋へと入ってきた。
「おー!この子が俺たちの長男か!なんかものすごく睨んでくるな!」
どうもこの男が父親のようだ。よく通る声をしていて信長はどこか前世の父桃巌信秀と似通ったものを感じていた。
「この子不思議なくらいに泣かないの。すごく周りのことを見てるような…ふふっでもよく見て。目元があなたそっくり。抱っこする?」
「確かに俺似かもな!どれ!」
そう言うと父親の手が信長を抱き抱え顔を近づける。信長は父を真っ直ぐ見つめている。
-これが父上か。どことなくと言うかこれは…これも猫神の仕業か。
信長がそんなことを考えていると母親が感慨深そうに赤子を抱き上げる父親に向かい言った。
「名前も予定通りにするの?」
-ん?名前?そうか…『信長』じゃなくなるのか…。
「春花もそれでいいか?」
「あなたと決めたことじゃない。私もいいわよ。」
「じゃあ決定だな!この子の名前はこの信秀の子信長だ!藤原信長!名前に負けない偉大な人間になれよー!」
-全部やりおったな…。こら猫神!応えぃ!!
-………ぷっ。
ここに織田信長改め藤原信長が本能寺の変から405年後の世に誕生したのであった。
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