番外編 ~拝啓~大事な人達へ【金髪少女の日常】
私が日本に来てからもう3ヶ月、居候先のみんなはとても優しく、楽しい日々を送っています。
「うにゅ〜眠い……」
12月ということもあり、朝は厳しい寒さです。私はいつもお布団から出る為に少しもぞもぞして、体を温めてから出ます。
お布団から出ると、顔を洗い、私は急いで居間に向かいます。理由は簡単、ご飯があるから。
「おはようございます! 」
冷たい水でスッキリすると、可愛い妹と居候先の男の人に元気よく挨拶します。
「おはよう姉さん」
「おはよう、朝から元気だな」
私の自慢の妹であるアンヘルと、特殊な境遇で育った和人くんは毎朝ご飯を作ってくれます。もちろんお昼も夕ご飯もです。
和人くんのご飯は美味しくてついついおかわりしてしまいます。孤児院でも一緒でしたけど……いいんです、和人くんのご飯は美味しいんですから。
「おはよう」
「おはようみんな」
遅れて2人が起きてきます。茶髪で可愛い千華ちゃんと、赤髪でアホ毛がトレードマークの葉月ちゃんです。
2人とも可愛くて優しいので好きです。でも千華ちゃんは和人くんと毎日べったりしているので不埒だと思います。もう少し節度ある交際をですね……
……少し脱線しましたね。戻って、ご飯を食べ始めます。お米が美味しいです。
「はふぅ〜」
私はいつも幸せです。ご飯が美味しいですから。
ご飯を食べ終わると歯磨きをして、学校の制服に着替えます。
「アンヘル、私最近太っちゃったんだけど。やっぱりダイエットってした方がいいのかな? 」
私は最近体重が数キロ増えてしまったんです。やっぱり女の子である以上痩せておかなきゃって気持ちはあるのでダイエットを検討中です。
「姉さん、それ太ったっていうより成長しただけじゃ? 確かにお肉ついたけどね……主にいやらしい方向に」
「?? 」
アンヘルがこっちを苦笑い気味に見てきます。最後の方はぼそぼそでわかりませんでしたが、これはお姉ちゃん失格なのでは!?
「あわわ、走ったりした方がいいよね!? いやでも筋トレの方がいいのかな……」
「姉さん、もうそろそろ時間だから出るよ」
「あぁちょっと待って」
私は急いで外に出て、学校へ向かいます。アンヘルとは途中で別れて和人くんたちと一緒に登校します。
電車に乗るのは未だに緊張します。和人くんたちと離れたら迷子になりそうで怖いです。
なので和人くんと離れないようにしています。
「ティタニア……ちょっと近い」
「そうよ、少し離れなさい」
千華ちゃんに怒られたので少し離れます。10センチぐらい。
「なんで俺なんだよ、葉月にくっつけばいいんじゃ? 」
「葉月ちゃんには学校でお世話になっているので、他では和人くんに頼ろうという方針なのです! 」
「いやなんでだ……」
「まぁいいんじゃない? ティタニアは和人がいいって言ってんだし」
葉月ちゃんには学校で結構お世話になってます。体育の時とかお昼とか、移動教室は葉月ちゃんと一緒なので迷惑かけちゃうこともしばしば。
「あー次で降りるぞ。離れるなよ? 」
「もちろんです! 」
「普通に親かお兄ちゃんだ」
和人くんは頼れます。でも私の方が誕生日比較でお姉ちゃんなので頼ってほしいです。なんだか悔しいです。
電車を降りると歩いて学校への道を進みます。柏崎学園は駅から10分ほどで着くので登校しやすいのが特徴です。
「おはよう」
「おはようございます! 」
学校に着くと教室に直行して友達とお話します。
「ティタニアって英語の課題やってきた?」
「やってきましたよ、サクサク終わりました」
私は英語が得意なのでここだけは胸を張れます、えっへん。
「そういえば昨日のドラマ見ましたか? 」
「見た見た、最後の方すっごく良かったよね! ロマンチックな展開からのキスシーン……憧れるな〜」
ホームルームの時間まで友達と話して過ごします。今日も頑張りますよ〜
授業はしっかり聞きます。眠くても寝ません。寝たら和人くんに怒られるので。
うとうとすると後ろに視線を感じます。私監視されてます。
背筋がぴーんと伸びて目がぱっちり開きます。和人くんなんで1番後ろなんですか。隣の葉月ちゃんもさっきより背筋伸びてます。
「和人ってこういうことに厳しいからな……先生に向いてるよね」
「確かにです」
葉月ちゃんとクスクス笑う。隣が葉月ちゃんなのでとても楽しいです。
授業が終わり、お昼になると私は2通りのご飯の食べ方をします。
1つ目は葉月ちゃんたちと食べることです。葉月ちゃんや友達と話しながら食べるので美味しいです。
2つ目は和人くんや千華ちゃんたちと食べることです。PSY部のみんなと食べると安心感が違います。悩み相談とか気軽にできるのがいい所です。あと楽しい。
基本的にこの2つを交互に行ってます。どっちも大切なので。
「ティタニアって本当にスタイルいいよね。やっぱりご飯たくさん食べてるから育つの? 」
「うーんわかんないです! 」
こんな感じで時間は過ぎていきます。午後からも頑張りますよ!
午後からの授業は眠いですが頑張ります。ですがちょうど今回は体育なので寝ずにすみそうです。
体育は男女合同の長距離走です。私、運動は得意なので全然いけます。
「やったー3位です、葉月ちゃんには負けちゃいましたけど上位ですよ! どうですか和人くん」
「あぁ凄いな、だけどあんま近寄らない方がいいと思うんだけど……」
和人くんは目を逸らして言います。どうしたんでしょうか?
「意識してんねー、まぁ男の子だししゃあないよね」
「あんま茶化すな」
葉月ちゃんと和人くんは仲良く話してます。でも私の頭からははてなマークが一向に離れません。
「ティタニア、早く長袖着なよ。半袖寒そうだよ」
「あぁすみません」
こうして学校は終わっていく。
放課後は部活を行い、家に帰ってご飯を食べる。今日の夕食は肉豆腐でした、美味しかったです。
ご飯を食べ終わるとお風呂に入ります。今日はアンヘルと一緒に入ることになりました。
「アンヘル、ちゃんと体洗った? 」
「洗ったよ、姉さんこそちゃんと温まってから出ないと駄目だよ」
姉妹で一緒に湯船に浸かれるのはいいですね。リラックスできます。
「姉さん、そろそろ孤児院に手紙書かなきゃだね、なに書く? 」
「みんなのこと書きたい! あとは私の生活とか」
「いいね、それなら神父様も安心できるかも」
「それならお風呂出たら早速書くね」
私はフランスにいる大事な家族のことを考えながら温まりました……
あとはみんなと喋って寝るだけなので割愛します。
神父様、孤児院のみんな元気ですか? 私は優しくて信頼できる人と一緒に生活できて幸せです。
フランスでの生活は楽しかったですが、ここでの生活も楽しくて充実してます。迷惑をかけちゃうこともあるのですがちゃんと……問題はないです……はい。
とっとにかく、私は日本でも元気で暮らしているので安心してほしいです。
来年は受験もありますが、落ち着いたらそっちに帰ろうと思います。それまでは、写真でも見て我慢してください。
「和人くん、もっと笑ってください! みんなに見られるんですよ! 」
「いやそんなこと言われてもな……」
「先輩、自然に笑ってもらって構いませんから。力抜いて大丈夫ですよ」
「ほらほら千華、和人ともっとくっつかないと」
「いやなんでよ」
「それじゃあタイマーで撮りますよ〜」
タイマーを起動させると、私はアンヘルたちの所へ駆けていく。
この時撮った写真は、私とアンヘルの元気さ、幸せさを表現できた1枚だと思った……




