第八話 悪役令嬢アリミナール・ブラックレス
悪役令嬢アリミナール・ブラックレスについて考えてみよう。
私は転生者ではあるが、悪役令嬢アリミナールの過去はすべて記憶している。というか、私だし。
自分からみて、アリミナールはいたずら好きのお嬢様だと思う。屋敷の使用人たちの仕事の邪魔をしては笑っており、そんなお嬢様を使用人たちは困っている様子ではあるが、子供のすることだからと笑っている。なぜ邪魔をするのにみなが笑顔なのかというと、それはアリミナールの性格を知っているからである。
【アリミナール・ブラックレスは極度の人見知りなのだ】
いや、実はアリミナール・ブラックレスとか言ってるけど私も人見知りである。それはアリミナールとして生まれたせいもあるが、前世からそうであったと思う。
人見知りのアリミナール・ブラックレスが使用人たちにいたずらをする。つまりは心を許してくれているという解釈に至ったと思われる。
「ゲーム内でもアリミナール・ブラックレスってあんまり語られてないのよね。」と独り言を呟く。
ゲーム内でのアリミナールはあまり話さない。しかし、いつも主人公をいじめているメンバーの中心にいる。唯一のセリフといえば、
「あなたは相応しくない。」
攻略対象者を取られたくないための発言である。しかし、アリミナールが主人公に対して話さないのではなくて、人見知りで恥ずかしくて言葉が出てこなかったと考えれば、ちょっとかわいいと自分のことなのに思ってしまう。
「一つ、アリミナール・ブラックレスとして生まれたからには、悪役令嬢として生きる。二つ、婚約者を決めず、学園生活まで過ごすことで、未来の変化を見極める。三つ、学園には行かず、攻略対象者を避け、新たな婚約者を自ら決める。」
まず、死にたくはないので悪役にはなりたくない。しかし、運命を変えられないなんてことがあるかもしれない。
婚約者を決めないだけで、未来はどれほど変わるのか。
学園に行かない選択肢がまず難しいかもしれない。また、新たな婚約者を決めることが一番難しいと思っている。
たとえ転生したとしても、私は私だ。まだ具体的には決まっていないけれど、自分の好きなことをしようと思った。たとえば、前世でしたくてもできなかったこととか。自分のしたいことってなんだろう?あえていうなら隠れ攻略対象者を見つけられなかったことかな~死亡フラグ!と思って今のは考えなかったことにした。