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第六十四話 乙女ゲームで昼ドラですか?

なんと!ここまで強気だったのは男の子のことを好きだったのね。それは本気になるわね。さぁ、気弱な男の子はなんて答えるのかしら?

え、あんな告白のあとは普通答えてあげるでしょ。なんで黙っているの?さすがの私も引くわ。なんでもいいから答えてあげて!


「どうしてですの。私に足りないところがあるなら直します・・から。」

あ~悪役っぽい人だけど、かわいそうになってきたんですけど!涙声だよ。

「何か仰ってください。」

「失礼を承知で言わせて頂きます。」

お、やっと男の子喋った。ちょっと安心した。

「何度も同じことを言わせないでいただきたいのですが、そんなに好きなら諦めてもらえますか?迷惑だと何度も言っているのわかりませんか?あなたは人の話を聞かない。少しでも俺の話が聞けるならとっとと消えてください。」

男の子最低!いくら悪役みたいな子だからって言いすぎじゃない!?せめてもっと優しくさ!

「あなたには私しかいません。」

おっと~ここまで言われて女の子の精神力強い!でもしつこいって言われちゃうよ!

「何を勘違いしているんですか?俺はあなたの物じゃないんですよ?」

「好きなんですの!それでも・・好きなんです。」

「俺は心底嫌いですね。」

「うっ、うっふうう。」

女の子は好きでしかたなくて諦めることが出来ないのね。もっといい男いるから諦めちゃいな。すごい泣き出しちゃってる。

どたどたどたっ。

「え!?」

「きゃっ!」

走って逃げてきたであろう女の子はアリミナールとぶつかった。

うわ~めっちゃ泣いてる。せめてこれだけでも。

「どうぞ。」

「え?あ、ありがとうございます。」

アリミナールから渡されたハンカチを持ってそのまま女の子は立ち去ってしまった。

いや~ちょっとした昼ドラみた気分だよ。立ち聞きはするものじゃないね。


「ねぇ、そこで何しているの?」

逃げた女の子の方角をみていたら、後ろから声をかけられた。やばい、さっきの男の子かな。

「えっと。」

振り返るとそこには見覚えのあるグランの姿があった。

「アリミナールか。」

どす黒い声をかけられたと思ったら、いきなり笑顔で名前を呼ばれた。

「聞いてたの?」

そのまま優しい声でグランは私に話かける。そのまま右腕を上げたと思ったら、アリミナールの髪の毛に触れそのまま流れるように指をかける。アリミナールよりも身長も手も大きいグランは、包み込むような気持ちがして髪の毛を触れられているのに全然嫌じゃない。


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