第五十七話 自由時間はオタク時間
なぜだろう。私はおもちゃにされている気がする。
授業が一区切りすると小さな小休憩時間がある。友達とお話したり、次の授業の準備をしたり人それぞれの動きをみせる。今までのその時間は、クラスが違うにも関わらずリリーダが現れては楽しく会話をしていた。しかし、今日はそのリリーダはいないのだ。べ、別に寂しくなんかないんだからね!一人ツンデレをするくらい暇な時間なのだが、誰かしら話しかけてくるではないか。
「アリミナール様、良ければこれを!」
一人の女子生徒が始めたことから、私のおもちゃ時間は始まった。
クラスの女子生徒がお菓子を持ってきており、私の口の前に出してきた。見た目ポッ〇ーのような棒状のお菓子を目の前に出されたら食べるよね。そのままパクリと食べた。その女の子の手からそのまま食べたのがいけなかったのか、他の女子生徒も同じように差し出してくるではないか。
女の敵は女か!このまま私をぶくぶく太らす気なのか?いや、美味しいけどさ。
この出来事があったためにクラスの女子のブームが、お菓子を常に身に着けて置くことになったことをアリミナールは知らない。
その頃のリリーダは、「アリミナール様の身に何かあった気がする~。敵が、周りに敵が多いわ。一掃しなければいけないきがする~。そうだ、水魔法を自分にかけて早く治さなければ。」うわ言のように言って額に水の塊をこぼすことなく置いた。ひんやりと気持ちよくなってしまったことで、リリーダは深い眠りについてしまった。
お昼休憩時間なのにお腹が空かないってどういうこと?クラスの女子からのお菓子攻撃を受けたために、アリミナールはお腹が空いていなかった。今この瞬間を有意義に使うために、一つだけ考えていたことがあった。お腹が空いていないことをいいことに、昼食の時間を知らせるチャイムが鳴った瞬間急いで向かうことにしたのだ。この転生を幸せだと感じるために。リリーダのいない間になら、少し姿だけでも見たかったのだ。あの方の元に。
それは一瞬だった。教室の廊下ですれ違ったのだ。
あの方の姿をみてしまった。私、幸せです。いや、いろんなアニメとか漫画とか見てたから、あの方が一番とは言わないよ?私は割と守備範囲広いし。ルルー〇ュとか、坂田銀〇とか、セバス〇ャンとか好きだし。でも、好きなキャラ設定はぶれない自身ある!
正義・・・。そう、そうなのだ!