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第二十四話 しつこいのでパーティーを組もう

 それはある日突然始まった。

「お嬢様、ガイ様からお届け物です。」

 メイドから渡されたものを開くと中には、かわいい髪飾りと、お手紙があった。手紙にはアリミナールに似合うと思って買ったと書いてある。その時は王族の人からの贈り物なんて迷惑だけど、お礼の手紙を書かなければと思っていた。


 それはある日また始まった。

「お嬢様、ガイ様からまたお届け物です。」

 一体何度このやり取りを行ったことだろう。そろそろ私は怒っていいころだと思うな。頂いたものを投げ飛ばしたが、自分で拾いにいく。私は攻撃されているんだろう、名付けてプレゼント攻撃だ。そろそろ反撃してもいいですか?


「アリミナールに喜んでもらおうと思って。」

 屋敷に遊びに来たガイ様は屈託のない笑顔でそんなことを言っている。アリミナールは、かわいい顔しても騙されないんだからと心の中で思う。

「お気持ちだけで、う、そんな顔してもダメです。もうやめてくださいね!」

「俺が来るから、これ付けてくれたんだ。」

 さすがに頂いたものを使用しないわけにはいかないので、髪留めだけは使ってみることにした。なんか喜ばれてるよ。なにが正解かわからないよ。ある意味子供の心を掴んでしまったのか?


「え、ガイ様からもらった?」

 他の日、グラン様が訪ねてこられた。質問されたので答えただけなのだが、髪留めが気に入らないらしい。っていうか、王子様ってこんなに暇なの?ねぇ、本当に暇だよね!

 これは心の中だけに留めた。

 ある日から、なぜかグラン様から花が届くようになった。週一のペースやめてくれない?


「なんで花に埋め尽くされそうになってるの?」

 他の日、ケイン様が訪ねてこれられた。お願い、兄弟ならせめて同じ日に来て!私の胃は大荒れだよ。 ケインとグランは似ているようで似ていないから困る。

「はい、今日は町で人気のお菓子を買ってきたんだ!」

 げっぷ、こいつ私を太らせようとしているのか。弟タイプと油断したが、なんて鬼畜なんだ。毎回美味しいお土産持ってくんな。


「ガイ様、グラン様、ケイン様、どうか、屋敷に来るのは百歩譲るので、皆さん同じ日に集まりませんか?」

 これは私の提案だったのであるが、意外と素直に聞いてもらえた。訪問回数も減らしてほしいと言ったがそこは無視された。

 こんな王子ばかりのパーティー組んでも困るんだけどな。

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