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第二話 美少年と友達になる

 私、アリミナール・ブラックレス。

 お父様に呼ばれ、書斎に招かれた。そこには父と同年代であろうお方と少年がいた。父と同年代であろうお方はそれはもう素敵な容姿をされていた。え、少女漫画にいるイケメン枠に確実に入るよ。お父様が背景にしか見えない。


「はじめまして、アリミナール嬢。今君のお父様と仕事の話で来ているんだが、息子も遊びに来たんだ。良かったら息子と遊んできてはもらえないかな。」


 ニコリと笑う笑顔が眩しい。


「えっと、私でよければ」


 そう、私はまだ6歳の令嬢なのだ。お茶会参加もまだだし、令嬢としての作法の自己紹介でさえ出来ないのだ。しかし、このイケメンは私の名前を知っていたしいいか、と胸をなでおろした。

部屋を二人で出ると、少年の顔がはっきり見えた。人形のように可愛らしい男の子だ。


「男の子なのにとても可愛らしい容姿ですね。羨ましいです。」と私が伝えると、男の子は真顔で言った。

「ありがとうございます。」


 小さい男の子ってこんなにかわいらしたっけ?そこは怒っていいだろうと考えるのは、私が転生者で、大人の心を少しもっているからなのか・・・よし、子供相手だし。

「そこは怒っていい所ですの。男の子たるものカッコいいと言われることが重要だと思います。あなたはとても可愛らしいですが、大人になれば絶対カッコいい姿になっていると思います。」

「・・・」

 驚いている。

 これは言葉の選択を誤ってしまったのだろうか。それとも見た目のように人形のような性格をしているのか?と考えていると。

「お父様に、かわいいは誉め言葉だと言われたが、やはり怒っていい言葉だったのですね。」

 少年は少し困ったように答える。

 ニコリと笑顔を返す。美少年って得だな。私の顔は前世と比べればかわいい部類だと思う。しかし、目の前にいる美少年には適うまい。

 一通りに屋敷の案内を終えた。そういえばと気づく、名前も知らない相手と普通に話していた私は自己紹介をした。しかし、美少年は名乗らない。少し困った顔をしているので遊ぼうと誘うことにした。庭で花冠を作っている私。それを笑顔で見ている美少年。


「ねぇねぇ、私ね、将来悪役になるんだけどどうやったら回避できるかな。」

「えっとね、じゃあ僕が助けてあげるよ」

「つまり友達になってくれるってこと?」

「うん、そうだね。友達なら助けてあげられるね。」

 子供相手だし話していいよね。


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