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第百六十九話 試験に挑む時は

ライトストーリー学園の試験は、割と普通の試験と変わりない。ただ、監視する先生は3人以上いる決まりになっている。まるで小規模な入試問題のような厳戒態勢だ。


問題用紙を机ごとに配られる。緊張感のある試験になっている。


とあるクラスには、リリーダが座っていた。

唯一の同じクラスにいるケインとは席は離れている。緊張の面持ちで、リリーダは席に座っていた。


そして、問題用紙を表に開いた瞬間に、クラスも出題教科も違うリリーダ・ケイン・ガイ・そしてアリミナールはすぐにあることに気づく。その4人は一瞬手を止める。そして、何事もなかったかのように試験に向かう。


2教科目になり、その4人の表情がかなり険しくなる。「これは・・・。」と各々驚きを隠せない。3教科目になり、4人はさらに焦り出す。そして一人、ガイだけは落ち込んでいるようにも感じる。4人の試験用紙に書く手は止まることはなかった。


試験期間は、本日1日のみ。試験終了の合図によって、生徒たちは安堵の表情になる。


今日もいつも通りにアリミナールは、帰り支度をしていた。しかし、いつもとは違う光景があった。今日で試験期間は終了なのだ。そう、来るはずの・・・迎えに来るはずの人物の姿が5分たっても来ないのだ。

いつもは、5分も経たずにやってくるリリーダが来ない。


おかしい。どうしたんだろう?真っ先に迎えに来ると思っていたのに。今日なんかイベントあったかな?いや、どうだろう。そんな細かいことわかるわけない。


考えた結果、アリミナールは行動しなかった。リリーダのクラスに行き、様子を見に行くこともしなかった。一人で、寮に帰ることを選択した。


もし、攻略に向けての行動の場合私が現れたらどうなるかわからない。ここは、友達として申し訳ないけど、置いて行こう。


最低の選択をしている自覚はあった。しかし、いつになく物語は進んでいた。


リリーダ・ケインのいるクラスでは、すでに人はまばらだった。そんな中、リリーダ自身もその教室にはいなかった。


「はぁ~。」


一人、大きなため息をしている女の子がいた。校庭近くのベンチに一人で座り2枚の紙を見ていた。


物思いに耽った姿があった。珍しく一人で座っていたのだ。


長い髪には、誰かに頂いたであろう髪飾りを付け、ベンチに座っているというのに俯いて座っている。用紙はよく見ると、写真であることがわかる。その2枚の写真を持つ手に力が入る。


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