表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

20年後の君へ。

歳をとるのは大人になればなるほど早い。

みんなそう言う。

そう言う自分も気がつけば三十代も半ば。

三十代前半、なにしてたんだろ?

仕事と家の往復…かな。


彼女?いると思う?

気がついたら恋愛なんていつ以来してないか

わかんないくらいになった。

ただ、出来ないんじゃない。

まだ、過去に縛られてるのかもしれない。


そんな事を思う夏の夜。

『君の膵臓を食べたい』っていう

映画をみた。

女友達が流行ってるからみたいと。

予備知識は全くなかったけど見てみた。


…自分のパンドラの箱を開けてしまった。


20年近く前の悲しき記憶。

自分自身で無意識にカギを何重もしてた

はずなのにこの映画をみたら

一気に破壊された。


涙が止まらなかった。


過去はアップロード出来ない。

上書き保存してるようで実は残ったまま。


誰かにこの気持ちを共有してほしくて

一緒に見に来ていた女友達に

パンドラの箱の中身の話をした。


彼女からしてみたらいい迷惑だっただろうが…

僕は昔から友達を作るのが下手くそだ。

小学校時代から極度の人見知りで

女子はもちろん、男子からもハブられる

周りには人はあまりいない。


身長だけは後ろから数えた方が早い。


背の大きい無口な運動音痴の小学生。


誰が食いつくだろうか?


多分同級生の記憶の中に僕はいない。


無口で反抗しないからイジメも受ける。

抵抗するすべもなく、

やり返されるのが怖く

いつも学校で死にたいと思ってた。


中学校に入っても何も変わらなかった。


イジメられても周りは腫れ物にさわるかのように

誰も近づかなかった。


家では学校では何もなかったと

演じていた。家族、親、特に母親を

心配させたくなかった。


家のベッドの上では常に死が頭の中にあった。


でも、塾に行ってたことがせめてもの救いだった。


生き地獄の中学校にくらべ

成績でクラス分けがある実力がものをいう塾。


僕はとにかく勉強していいクラスにいて

中学校でもバカにされないように

頭だけは良いように頑張った。


評価される自分を初めて知った。

とっても嬉しかった。


そんな塾で1人の女の子に出会う。

人見知りの僕には到底話すことのできない

かわいくて勉強ができて…何においても

環境の違う女の子。

普通の生活をしてたら交わることなんてない。


その女の子が僕の人生を変えた。

いい意味でも、悪い意味でも。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ