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闇と静けさに包まれて

 花火大会は終了し、観客達の雑踏は公園から駅へと移動していた。拓海と明日香は夜の闇と静けさに包まれていた。

 ベンチに座っている明日香を見つめているふたつの人影が有った。ひとつは明日香の主治医の高野たかので、もうひとつは高野医師の部下、波多野はたのだった。ふたりは小声で何か話し合っている。

「波多野君はどう思う?」

「良い状況になっていると思います。明日香さんの解離かいりはかなり進んでしまっていますから、人格の統合は難しいと思います。こうして互いの人格を知り、協調することによって自傷行為や自殺未遂を防げるのではないでしょうか?」

 波多野医師の言葉を聞きながら考えていた高野医師が自分の見解を話し始めた。

「明日香さんの解離性同一性障害はかなり進んでしまっていて、人格をひとつに統合する事は難しいところまで来ているでしょう。その意味では明日香さんと拓海君の関係は良い方向に進んでいると思います。しかし拓海君が嘘を言っていないならば、彼は夜中にしか目覚めない筈ですよね。そして彼は明日香さんの存在を知らなかった。それなのに、明日香さんは学校でパニックを起こし、夕方に自殺未遂を起こした。つまり、明日香さんの中には、もうひとつの人格が存在すると思うんですよ。主人格である明日香さんと、第二人格の拓海君と、明日香さんを傷つける第三の人格が……」

「そうなりますね。それに拓海君の人格は最近出現したようです。拓海君の人格は、第三の人格から主人格を守る者として現れたと解釈できると思います」

「それが正解だと思いますよ。後は、第三の人格と明日香さんの人格が協調してくれると良いのですがね」


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