表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
12/16

互いの温もり

 花火大会もいつの間にかフィナーレが訪れていた。拓海はまだ現れない。

 明日香が「拓海は抜け出す事に失敗したのだろうか? それとも、まだ目覚めていないのだろうか?」と思っていたときだった。軽いめまいに襲われた。

 このめまいは過去に何度も経験した事がある。明日香の記憶が途絶える前に訪れるめまいだ。

「いや! 今日はいや! まだ拓海が来ていないの。お願いだから私の意識を奪わないで!」

 明日香は声に出して懇願した。しかし、めまいは更に酷くなって行く。

 明日香の意識が途絶えそうになったその時、明日香の頭の中に声が響いた。

「明日香、大丈夫だよ。ぼくだ、拓海だよ。いま、やっと目覚める事が出来た。もうすぐ花火大会も終わってしまうけれど、明日香と一緒に見る事が出来た。僕は今、すごく幸せな気分だよ」

 明日香は戸惑っていた。周囲を見まわしても拓海らしい人物はいない。

「拓海、どこに居るの?」

 明日香の問いに拓海が答えた。

「どうやら明日香の中に居るみたいだ。僕には明日香が感じられるよ。ほら、明日香の温もりも、明日香の息遣いも、そして明日香の鼓動も……」

 明日香は自分の中に居る拓海を捜した。身体の中に暖かいものを感じる。

「拓海? 拓海なのね? 暖かい……」

 拓海と明日香はお互いの存在を感じ合っていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ