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着信は、榊汀子からだった。


「あの....姉の、意識が戻ったんです。奇跡だって、お医者様はそう仰ってます。....お伝えしておこうと思って....。」



「わかりました。ありがとう。今、病院ですか?すぐ行きます。」



僕は、空車のタクシーを掴まえて、飛び乗る。


「国立病院まで。あ、タクシー代はRFIDで払うから、心配しないで。」


運転手はにこやかに返答。

RFIDマークがついているスマート・フォンなので安心したようだ。




「悪いけど、急いで運転手さん。」




「どうかなさったんで?」運転手は、スポーツ刈の襟足でそう答えた。


すでに、アクセルを深く踏み込んでいる。

PWMインヴァーターが、唸りを上げて

全電力を、駆動用モーターに注ぎ込む。

巨人に掴まれたように、タクシーは全力で加速していた。



「友達の、意識が戻ったんです。」



運転手は、楽しそうに

「そいつぁ良かった、じゃ、ご祝儀だ、飛ばすぜ、坊ちゃん!。」

更にスピードを上げ、バイパス・ロードに飛び込む。

高架道路を、流れ星のように僕は飛び去っていく。

時の流れのように。


PWMインヴァーターと、DCシンクロナス・モーターは

ジェット戦闘機のような高周波音を立てて。

さながら、地上を走る航空機のようだった。




国立病院に着き、僕は転がるようにタクシーを飛び降りた。



「ありがとう、運転手さん!」

RFIDで、一瞬で支払いを済まして

僕は2階へと、静かに急いだ。



薗子の病室の扉を静かに開く。



汀子は、嬉し涙に濡れた頬を隠そうとせず....。

どうぞ、と、僕を招き入れた。



汀子の肩越しに、薗子、21歳の薗子は

生まれたての天使のように眩い微笑みで、僕を見た....。





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