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「薗子......。」

僕も、泣けてきた。図書館の構内で、木の下で、電話しながら泣いているなんて、

変だけど、でも、構ってはいられなかった。



「僕、君が好きだよ、薗子。こっちの世界の君は21歳、たぶん

僕の事は知らずに、今も眠り続けている筈さ.....分かるだろう?

僕らは似て非なる世界に生きている。何故か、スマート・フォンだけがつながっていて...。」





そこまで話した時、スマート・フォンの電源が切れた。

バッテリーが切れたのだろうか?故障?


ディスプレイには何も映らない。



僕は、狼狽した。

まだ、話したい事がたくさんあったのに。



僕は、図書館の構内を飛び出すと、あたりを見回した。

.....あった。!



目に付いたコンビニで、スマート・フォンの予備電池を買い

接続した。



充電ランプが点灯する。


...よかった。僕は、安堵の声でそう言ったので

コンビニにいた女の子数人が、くすくす笑っていた。


僕は、恥ずかしくなってコンビニの外へ出、

薗子へ電話を掛けようと、スマート・フォンの電源を入れた。

着信履歴を見る.......。



...ない!。



まさか.......。


メール・アドレスや、日記、ピクチャー・フォルダ。

全てのデータから、薗子の形跡が消え失せていた。






僕は、呆然と、その場に立ちすくんだ.....。





スマート・フォンの、着信メロディが鳴った。

メロディは、フレデリック・ショパンの

練習曲#10-3、通称「別れの曲」。

シューマンの「トロイメライ」に似ているけれど

僕は、この曲が好きだ。



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