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しらたま物語  作者: 忽那 和音
-麦荳こむぎの章- 完結編
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 稲荷餅小学校・卒業式を迎えた今日。

 すっかり辺りが真っ暗となった稲荷餅。北東地区の最南西。銀月大路沿いに位置するむぎまめ麺生家には賑やかな声が広がっていた。

 地域住民を集めようと言ったのは主催者の玉穂、伊久実、こむぎからの提案だった。生徒達側からも縁遠くならないように、いつもお世話になっている銀月神宮の宮司さん、巫女さん達や稲荷餅の小学生達常連のお店から経営者やスタッフさん達が集まった。

 刑事さんが来た理由は三人にとって最もお世話になっている刑事さんだからという単純な理由。しかし、その関係性だからか分からないが度々小学校へ訪れては先生や生徒たちの防犯教室も行った。

「それじゃあ、オープン!!」

 伊久実が特に気合を入れたというオードブル皿の蓋を開けた。

 そこには、明らかに伊久実の好みが詰まったような内容だった。

「こっこれは……。胃がもたれそう……」

「今日は食べて飲むぞーー!!」

 伊久実は必要のない出陣前の鼓舞的なことを同級生男子達も巻き込んでやっていたが、そのようなことはお構いなしに大好きなエビフライ、イカフライ、エビチリ、焼きウインナーを食べていた。


 こむぎは用意された食事を満足げに食べる。

 そこに刑事さんがやって来た。

「これからもよろしくね。こむぎちゃん」

 その意味についてこむぎは半分理解しているような気もしたが、深い意味までは図ることができなかった。

「はい、よろしくお願いします。刑事さん」


 夜も更け、深夜にならないうちに集まった小学生、地域住民の皆さんは帰って行った。

「玉ちゃん。今日はうちに泊まってく?」

「いいよ。家に帰っても叔母さんしかいないし、連絡すれば泊ってもいいってなると思う」

「いいな~~」

「伊久、あなたは家に帰って片付けがあるでしょ」

「あ、でも、私達も手伝います」

「私も~~」

「ありがとう、玉ちゃん、むぎちゃん」

 いつも一緒にいる三人だが、一緒に泊まることはない。年に一回あるかないかという頻度。片づけをした数時間後。結局、伊久実の両親はこむぎへ泊ることを許可した。

 進学後にあまり遊ぶ時間が取れなるなる可能性や今日限りは兄弟の世話をしなくても良いという配慮があってのことだ。


 三人はこむぎの部屋へ集まった。

「うわ~~、二人ともかわいいね~~。私が自腹で送った甲斐があったよ~~」

 今日の寝巻は玉穂がうさぎのぬいぐるみに似たつなぎ。伊久実は犬のつなぎ。そして、こむぎは猫のつなぎを着た。もちろん、寝心よい素材で作られている。

「こうゆうの送るのは私の周りにはむぎしかいないからね」

 伊久実は両腕を広げて言った。

「でも、たまにはこうゆうのもいいじゃない」

 腕を組んで言った。

 三人は川の字に横になり寝た。

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