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しらたま物語  作者: 忽那 和音
-飯森伊久実の章- 夏の章
30/51

 伊久実達のチームは二回戦に突入していた。

 一セット目が終わり、伊久実達のチームがリード。しかし、中身を空けてみると二転差という接戦。

「サーブは東チーム!」

 伊久実のチームからゲームが始まった。

「はい」相手チームが上げた。

「はい」味方がボールを上げた。

「おりゃー!」伊久実は力を振り絞り、アタックをする。

「東チーム、一点」

「よっしゃ!」

 伊久実の強烈な一撃により先制点を得る。

 ゲームは進み、二セット目は五点差で終わった。

 相手チームがタイムを要求したため、一旦補給する。

「いい調子よ。皆。このままの勢いで頑張りましょう」

「「「「\\\\はい!!////」」」」


 三セット目が始まった。

 サーブ権は相手チームが握る。相手チームは飛び、勢いのよいサーブをした。

「早い!」

 伊久実チームの元へ来たボールは味方が宙にあげる。そのボールを伊久実は力強く打つ。

「そりゃ!」

 伊久実のアタックは場内に落ち、相手チームの誰もプレーを続けることが出来なかった。

 しかし、その代償というのか。伊久実はアタックに力を集中してその後の着地のことを忘れてしまっていた。伊久実は着地に失敗し、足を捻挫してしまった。

「いーっ痛たたたた」

「大丈夫? 伊久実」

「伊久ちゃん……」

 数分経過した今も足を手で擦り痛そうな表情と反応を示していた。

「このままだと、変えるしかないわね。悔しいけど、伊久実さん。ここまでよく頑張ったわ」

 担任は別の生徒に交代してもらった。

 しかし、経験者組の西チームは一気に得点を入れた。最終的に三セットは追い越され、四セットもストレートで点数を入れて言った相手チームに負けた。


 二回戦敗退に終わったビーチバレーボール大会は伊久実にとっては悲しい結果となってしまったはずだが、清々しい顔を夜の部屋で見せていた。

「今日は負けたのに、すっきりとした顔ね」玉穂は伊久実に話した。

「そう~~。なんかさ、優勝しても結局賞品はみんなとビーチの掃除って聞いたら、どうでもよくなっちゃった」

「そこまでお金はかけられないから、反省会は私達だけでやろう」

 こむぎは帰宅後に反省会を開こうという。

「そうよ」

 伊久実、玉穂、こむぎはこの部屋にいるはずのない人物の声を聞いた。

「もちろん、担任の私も含めてね!」

 いつの間にか、ノックもなしに担当クラスの女子生徒達の部屋へ入って来た。

「なんで、先生が事前連絡もないのに入って来るんだ!」伊久実は大きな声で驚いた反応をした。

「もちろん、先生だからよ」

「私たちが女子で良かったな!」

「でも、安心して。優勝はしなかったけど、お求めのアイスは皆で作って食べましょう」

「結局、自作か……。まあ、いいか……」

 伊久実は後日、学校の時間にバニラアイスクリーム作りをした。

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