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しらたま物語  作者: 忽那 和音
-飯森伊久実の章-
26/51

プロローグ

 今日も朝から、朝食を求めたビジネスマンや力仕事の人達がやって来た。

「いらっしゃいませ~~」

 まだ、薄暗い空の下、女子小学生はお店の暖簾(のれん)を持って外にかける。

「おはようぉ~~伊久実(いくみ)ちゃん。今日も早いね~~」

 作業着姿の男性客が挨拶をしてきた。まだ、眠そうだが、近くの駐車場で車中泊をして朝ご飯を食べに来た人達だ。

「おはようございます。それはそっちもでしょ。はい! 並んだ~~並んだ~~。皆、今日も夜まで働きづめなんだから、ちゃんと食べてね」

 少女は開店直後にやって来たお客さん達へ挨拶する。

「は~~い、分かったよ」

「ありがとな、伊久実ちゃん」

(うん、これでよし!)

 彼女の名前は飯森(はんもり) 伊久実(いくみ)。彼女の家であり、仕事場である場所は創業60年を誇る飯森食堂。

 飯森食堂は稲荷餅(いなりもち)に長らく営業する大衆食堂。小さい子供からお年寄り、健康を気にする女性からガッツリ食べたい働き盛りの男性まで多種多様な年齢層、ニーズに合わせた食事を提供している。

 今日も朝五時の開店前には朝早くからこの地域や国を支える物流を担うドライバー達が稲荷餅、朝一の朝食を求めてやって来た。

 飯森食堂前には既に四、五人の男女数人が並んでいた。少し離れた駐車地点では多くのトラック運転手たちの休憩場所があり、夜中はそこで過ごすドライバーが多くいる。

「一番でお待ちのお客様~~! 朝定食Aで~~す」

 受け取り場所に置かれた朝定食は定番の白米、みそ汁、様々な野菜が使われたお漬物、だし巻き卵がお盆に添えられている。

「ありがとうございます」

「次に二番さん、四番さん、五番さん。朝定食Cで~~す」

 朝五時から十時まで提供される朝定食のAからCがお腹を空かせたお客さん達が求めてくる。

 時刻は六時半となり、この後学校のある伊久実は一旦、仕事場を離れる。

「はぁ~~、終わった~~」

 伊久実は仕事着を脱ぎ、上下体操着のような半袖半ズボン姿となって、両手を天に掲げるように体を伸ばした。

「伊久実~~、朝ご飯ここに置いておくから、下の子達起こして食べて!」

 炊事場で一緒に働いている伊久実の母が伊久実に言った。伊久実を含め、食堂で働く飯森家一同とその兄弟たちはお店で提供するものとは別の朝食を食べる。

 厨房の台には、飯森の家族が朝食として食べる分のご飯がお盆に寄せられている状態で別の場所に置かれていた。

 伊久実は上の階へ上がり、伊久実の妹と弟達を起こす。

「みんな、起きて~~!!」

 飯森伊久実は早朝から体力全開で仕事をして、勉強して、時々遊ぶのだった。

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