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しらたま物語  作者: 忽那 和音
-白月玉穂の章- 冬の章
21/51

参拾伍

 お正月のテロ対策のために休日返上で仕事に励んでいたイケメン刑事さんは仕事終わりに食事をしに、玉穂、伊久実、こむぎが期間限定で営業するお店へやって来た。

「いらっしゃいませ刑事さん」

 玉穂が入店してきた刑事さんに声をかけた。

 座席を紹介し、玉穂は温かいほうじ茶と布おしぼりを用意した。

「頑張ってるね。玉穂ちゃん」

「はい、刑事さんもお正月休み返上でお仕事とは……」

「公務員だから……。家族持ちの人たちに休みを取ってもらって特にやることもない僕は、休み返上で出勤さ。今後の為にも……ね」

「あ、決まったら読んでください」

 玉穂はお品書きをイケメンの刑事さんに渡し、持ち場へ戻った。


 数分後、イケメンの刑事さんからうどんとお雑煮のセットの注文があった。

「刑事さん」

「あ~~、こむぎちゃん」

 こむぎはイケメンの刑事さんに注文した商品を運んできた。

「あと、これは私からのサービスです」

 そこに出されたのは、乾燥されたスルメイカと貝柱だった。

「お客さん達は外の暖炉で焼いていますので、食後に食べて下さい」

「みんな、小学生なのに粋なことを考えるね~~」

「ここまでしないと、お正月らしいお店って思ってもらえないじゃないですか」

 暫し、二人は談笑を楽しんでいた。


「いらっしゃいませ~~」

 談笑中のこむぎの邪魔をしないように、伊久実は先に対応をした。

 そこには玉穂達の担任とそのご家族が来た。

「せっ、先生……」

「大丈夫よ。今日は学校外だから、変なプレシャーは押し付けないから!」

(いや、すでにプレッシャーが滲み出ていますよ)

 神聖なお正月に伊久実への更生して生きろと言わんばかりの圧力を滲み出している担任だったが、ここはいうことを素直に聞こうと座席へ案内した。

「ねえ、ところでこむぎさんと話しているのは一体……」

「あーただの大人のお友達ですよ~~」

(本当はこむぎの片思い相手なんて、この人の前でなんて絶対に言えない!)

「ふぅ~~ん。お、と、なのね~~」

「なんか、言い方が変ですけど、健全な仲ですから! あと、ご注文は決まりましたか?」

「そうね~~、お餅は家で沢山食べて来ちゃったから、甘酒と黒豆蒸しパンで」

 付き添いの担任の母、息子二人も甘酒と豆乳プリンなどを注文した。


 お正月期間中は連日、参拝客の足は途絶えることなく、最終日まで多くの御客が来店した。

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