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8話 幼なじみと推し
昼休み、アルヴィンは女子に囲まれていた。
「ちょっと俺、トイレ」
と女子達とは別れ、アルヴィンはトイレまで行く途中から別の場所に向かい歩く。
図書室だ。
「篠宮ソータ。人間はエルシーと付き合っても幸せになんかできない」
アルヴィンの前には、持っていた写真集を棚に返すソータの姿があった。
「僕はエルシーが笑ってくれたらそれでいい」
敵意を向けるアルヴィンにソータは返す。
「それがエゴなんだ」
それだけアルヴィンは忠告すると、背を向けた彼にソータは
「そうですね。でも写真は一緒に撮りに行きますから」
と返した。