6/6
6
「そりゃ良かった。おくれるぞ」
「ちょっ、置いてくなー!」
そんな事言ってもクラスが違うから直ぐに別れるんだけどな。
優ちゃんと別れて教室に入るまで、会話らしい会話はな特にない。
席に着いて教科書などを机に入れている。置き勉などをする生徒は一定数いるが、どうも落ち着かないくて毎度今日の授業分を毎日持ってきている。
「ねぇ」
「ん?」
珍しく話しかけられた。姿勢よく、椅子の向きまで変えて、お嬢様なんだなと思う。
俺はいい所のでという訳でもないのでだらけきった姿勢で聞く。
「さっきの子…………その彼女なの?」
「んー、違うぞ?」