悪魔を召喚してしもうた……!
悪魔を呼んでしまいました……(涙)。
これ、以前にも同じ過ちをやらかしています。どうしてワタシは学習できないかな……(涙)。
最初は小さなヤツだったのです。黒くて気味のわるいアイツ。仮の名前をMr.Gとしましょう。
Mr.Gはおもに台所に出没します。けれどワタシの部屋で、彼に遭遇することはありませんでした。永い間ヤツと戦うことはなかったので、彼は滅びてしまったのだろうと思っていた。甘かった(涙)。
ある日、台所のすみに小さなちいさな点がありました。なんじゃらほい? そう思ってよく見たらMr.Gだったのです! けれどもまだ幼い彼はボーッとしたまま動かなかったので、速やかに処分した!
動きが遅いヤツで良かった! あまりにも永い間ヤツと対峙していなかったので、ワタシは武器(殺虫剤)を装備していなかったのです。
これはイカンとすぐ武器屋(近所のドラッグストア)へ駈け込みました。そしてホイホイや据え置きタイプの薬剤を手に入れて、部屋のあちこちに置いた。強力な結界を張ったから、これで大丈夫!
ところが日を追うにつれてヤツらを見る回数が多くなった! ついこの間まで静かな生活を送っていたのに、なんでこうなった!? 泡を食ったワタシはホイホイや薬剤を増員して、さらに強力な結界を張りました!
それなのにMr.Gは次からつぎへと出現します! しかも種類がちがう! 初めて見る丸っこいヤツを見たときは思わず「はじめまして……?」と挨拶をしてしまいました!(← その後すみやかに討伐した)
ここへきて、やっとヘンだと気づいた。もともと彼らが蔓延るほど不衛生にはしてござらん! 部屋の衛生状態とヤツらの数や種類がアンバランス! なんでだ!?
どうやら敵は、外部から侵入しているらしい……。古い城(ボロアパートとも呼ばれる)なので壁に隙間が多く、その隙間で見かけることが多い。それに種類も豊富な気がする……。部屋はたくさんあるのに、どうしてわざわざワタシの部屋に? もっと住み心地の良い(不衛生な)部屋はたくさんあるはず……。
え……? もしかして…………、
もしかして結界のつもりで置いたホイホイや薬剤の美味しそうなニオイにつられて、ほかの部屋から遠征に来てる!? 良かれと思って置いた武器が、新たな悪魔を召喚している!?
いやああああああああ!!!!!
そういえば以前も同じことをやらかした! ビビりなので過剰に反応して、狭い部屋にたくさんホイホイを置いた! 結果、ありえない数の悪魔を召喚してしまって、ホイホイを処分したら波が引くようにヤツらはいなくなったんだった!! そんな大事なこと、どうして忘れてたんだ!? 学習しろよ!!
……(涙)。さきほどやっと思い出しまして、薬剤を部屋の外へ置きました。外なら来てくれても大丈夫だし、薬剤を食べて事切れるのも外でしょうから(涙)。
学習しないと言えば、昔からやたらと動物に噛まれることが多くて……(涙)。
生まれて初めて噛まれたのは4歳のころ、初体験の相手は「ロバ」でした。動物園でみんなが「ロバさん、かわいい~♡」と頭をなでていたので、ワタシもなでようとしたらカプリと噛まれた。そしてそのまま、ピクリとも動かなくなった。手をかまれたワタシがボーゼンとしていたら、親や居合わせた大人たちがロバの口に手を突っ込んで力ずくで引き離そうとした。でもロバはワタシの手を噛んだまま動かない。手を噛まれたまま見つめ合うロバとワタシ……。ワタシ、このまま動物園で暮らさないといけないのかな? 飼育員さんはワタシにご飯を運んでくれるのかな?
そういえば白鳥に噛まれたこともあったなぁ……。みんながエサをあげていたのでワタシも参加したら、なぜかすごい勢いで噛みつかれた……。ワタシをエサだと思ったのかなぁ? あれは地味に痛かったなぁ……(涙)。
思い出した。Mr.Gに噛みつかれたこともあります。寝ていたら大きなヤツに思いっきり足を噛まれて飛び起きた! 寝てるだけなのに噛みつかれるって、どうよ? ぜったいにエサだと思われた!!
生まれついての小物感が動物になめられる原因らしく、いとも気軽に噛んでくれるのですよ(涙)。
ワタシが動物をいじめたのなら噛まれても納得がいくのですけれど、そうじゃない。
フツーに歩いているだけですれ違いざま犬から噛まれるって、どうよ?
直近は馬から噛まれました(涙)。100円で買ったニンジンをあげていたのです。噛まれないよう手のひらの上に乗せて差しだしたのに、手ごと持っていかれた(涙)。他の人にはしないのに、なんでワタシだけ噛むの?(涙)。
噛まれるだけじゃありません。今でも納得いかない!! 彼といっしょに山へ散策に出かけたのです。山と言ってもゆる~い山で、小さな川に木製の橋がかかっていた。その日は行楽客がたくさんいて、幅のせまい小さな橋はすれ違うことができないので、上手から20人ほど渡ったら、今後は下手の人が20人ほど渡るというのを交互に繰り返していた。
ワタシは橋を渡る列におとなしく並んで、順番が来るのを待っていた。彼はすでに渡り終えて、対岸でワタシが来るのを待っています。お待たせしないよう早く歩かなきゃ! 前の人についてトコトコ歩いてゆく。トロいワタシは列の一番後ろだったので、おそらく20人目くらいに橋を渡りました。橋を渡って彼に近づいたとき…………、
キャンキャンキャンキャン!!
きゃあああああああ!!
彼の横にいた女性の藤バッグから、白くて小さなチワワがワタシに吠えたてた! まさかワンコがいるとは思わなかったのでびっくり仰天です! なんでさ!? ワタシの前の人たちには吠えなかったのに、なんでワタシにだけ吠えるのさ!!
飼い主の女性はすぐ謝ってくださったのですけれど、その声をかき消すほど吠え続けるチワワ。あわててその場を離れましたけれど、はるか遠くに離れてからもずうっとワタシに向かって吠えていました。
山歩きを終えて駐車場へ向かう彼とワタシ。
彼 :さっきはビックリしましたね~! でもどうしてマチちゃんにだけ吠えたんでしょうね。ww
ソウ:知らないよ! 気に入らないったらありゃしない! ビックリして寿命が縮んださ!!
プンプンしながら車に乗り込みグビグビとお茶を飲んでいたら、はるか彼方にさっきの女性が見えた。チワワは小さすぎて見えないけれど、あの藤バッグの中にヤツはいるはず。
そう思った瞬間、バッグの中からヤツが顔を出してキャンキャン吠えだした!
女性はどうして吠えているのか理由がわからず戸惑ったようすですけれど、ワタシにはわかります。だってめっちゃこっち見ながら吠えてるもの……。ワタシに吠えてる……。彼はそのようすを見て爆笑していました(涙)。
とくにオチはありません(涙)。ただのグチです(涙)。どんな動物からもなめられるから、たぶんMr.Gからもなめられてると思います(涙)。ヤツとの戦いに負けそうな気がしてきた……(涙)。勝てる気がしない……(涙)。