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25 恋に目覚めたお姫様

「お早ようございます。えへへ。ぐっすりだね。ここはやはり、いたずらを。」

「そうそう、ゆっくり、焦らず、慌てない。もう我慢できない、核弾が発射しちゃうわ。」

「うるさいな。気が散る。下ネタ言ってないで、だまってってよ!」


俺はオリハルコン製バットをフルスイング。

「成敗!!ふー。一日一膳。」


やれやれ、同性だからってシュレよ、朝からセクハラモーニングコールはいただけないぜ。それにしても、イリヤまでどうしちゃったんだよ。


「はーあ。おはよう。何の騒ぎかしら。」


「おはようございます。おめざめですか。お姫様。」


「おはよう・・・あれあれあれ、どうしちゃったのかしら。おかしいわ。おかしいわ。好きです。結婚してください。私を好きにして。めちゃめちゃにして。」


何だ、これ?お姫さまったら、朝から下ネタジョークかよ。まだ、酒が残ってるぞ。こっちは、徹夜でリフォームしてたっていうのに。シュレを先に寝かして、髪用のカラーリング剤やパーマ液、保湿剤に化粧水を調合してたっつーの。でも、このローションの出来は傑作品だな。試さないと。


「ハイハイ、シャワーでも浴びてきてください。おーい。そこで脱がないで!!」


声をかけて静止させようとしたら、俺に、KISSしてきた。やばい。俺には妻がいます。

って、おい!イリヤさん。なんで、貴方がお姫様を後ろから抱きついているの。それに、シュレ・・・お前はイリヤの足を、一生懸命に舐めてるんだ。


まさか・・・昨日の神酒の効果?媚薬のせい?


わけわからん。俺は寝てないイライラと、昨日の酒がかすかに残ってるせいか、妙に

面倒くさくなってしまったので、プールに落とすことにことにした。


「猫つかみはやめてー。つかむなら私の恋ごころをぎゅっとつかんでー。」

「右足首がいたーい。でも、大事なところが・・・うれし恥ずかしー。」

「髪の毛はやめてください。もしかして・・・尼さんが趣味なのー。」

ドボーン。バシャ―ン。ズドーン。


「プールの聖水の味はどうですか、お姫様、目が覚めたかな!!それに、イリヤ、お前はそっちの趣味があったのか!シュレ。お前は自分で壁紙を張り替えろ。」


俺は一人で、スイートモーテルから出た。


すると、目の前にセバスが立っていた。


「おはようございます。ケイスケ様。昨日はお見苦しいところを見せました。アントワーズお嬢様とは上手くいきましたか。」


「なぜ?そんなことを聞くんだ。それにお前・・昨夜は吊るさてただろう・・・どうやって・・・」


「まさか・・・神酒の2次効果があらわれてない・・・まさか寝てない。睡眠をとってない。でも、酔っていれば媚薬効果は出るはず・・・」


俺は耳を掻きながらセバスに尋ねた。


「ほほー。お前がやったのかセバス。良い根性しているな。でも、俺には効かないんだよ。何せ、散々勇者をやったからな。状態異常は基本的に効かないんだよ。でも、さすが神酒!溺れそうになったがな。」


俺はできるだけ平静を装ったつもりだがセバスは俺が本気で怒っているのを察したのであろう。いきなり土下寝をした。


「すいませんでした。私は悪くないんです。王妃様と王様から指示されただけなんです。」


「はあ?どういうこと?」


セバスは、おでこから血を流しながら話をはじめた。


アントワーズ皇姫は幼馴染のイリヤが好き過ぎてまだ、女神と認められる通過儀礼をさずにイリヤの消息を探し回っていた。


そんな時、イリヤが封印されていることをしって助けようとしたが、未熟が故に助けることができなかった。


そんな自身を変えるために、封印術に関するありとあらゆる術を学んでいた。


でも、ある時、ある勇者が大好きな女神イリヤを封印から解き放った。


なんて声をかけたらいいかわからないまま、女神イリヤに会うことに躊躇してしまった。


時間だけがどんどんすぎ、体だけが神姫を求めてしまうようになっていくのに気づいたアントワーズ皇姫はそっちの世界(百合)にのめりこんでしまった。


王と王妃は嘆いた。


そして、ある時、王と王妃は二人で新たな薬用酒なる神酒の研究を始めた。


神酒自体、神々の琴線に触れるぐらいのお酒であるが、より強く、精神と魂に触れることのできる酒をアントワーズ皇姫の治療に使おうとした。


そして、アントワーズ皇姫のトラウマともいえるイリヤが旦那とともにアンドロポリタンにあらわれた。


「王様たちは、娘の相手に好きだった幼馴染の旦那をあてがおうとしたのかよ?」


「皇姫様が大好きなイリヤ様の旦那であれば、嫁に出せると考えたのです。」


何、このデジャブみたいな展開・・・イースの時みたい・・・テラ様の入れ知恵かも・・・俺はどんだけ、絶倫野郎だと思ってるんだよ。まったく。それにしても気になることが・・・


「昨夜飲んだ薬用酒の効果を教えてくれ、もしかして俺はまだ薬効が出てないかもしれんからな!」


「酒を飲んでるときは、本性が出るというか・・・媚薬の効果が主に出ます。一次効果はこんなものですが、二次効果の寝起きに最初に見た者を好きになる惚れ薬になっております。ですから、本来、私がケイスケ様とアントワーズ様にセッテイングする予定になっておりました。」


待てよ・・・そういうことならば!


「セバス。お前、まさか解毒薬を持っているのか。」


「当然でございます。出なければ今頃、男神のおもちゃになっております。」


実験体になったことがあるのか?どれだけ、ハードな生活してるんだろう。苦労人セバスと呼んであげたくなったぞ。


「とりあえず人数分の解毒薬をくれ、セバス。」


セバスは土下寝した状態でポケットから薬瓶を取り出した。


こうなることを折り込み済みなのね。優秀すぎるぞ。セバス。


俺はまず、薬を飲んでみようと口に放り込んだ。


セバスが土下寝をしながら笑っている。血を拭きながら起き上がった。


「薬瓶、間違っちゃった。精力増強剤でした。イヤイヤ、ちゃんと瓶を確かめればよかったなー。テヘペロ。」


「だと思ったよ。この薬・・・俺も使ってるんだ。セバス。本当の解毒薬出しな。」


セバスは震えながら頭から地面に突き刺さっている。もちろん本当の解毒薬を出してからね。テヘペロ。


やれやれ、俺は小腹が減っていたのを思い出した。


食堂はすっかり昨日の宴も片づけてある。少しぐらいつまみでも残っていればな・・・そうだ、シュレがいるじゃないか!


俺は思い出したかのように、スイートモーテルの中へ戻った。


俺は部屋の中に降り立った瞬間に滑ってしまった。


「なんだこれ?シュレー。シュレはどこ。」


「イヤーン。そこは。ダメ・・・」


おいおい。みなさん朝ですけど・・・


とりあえず、薬瓶から薬を取り出し飲ませていく。


「シャンパン休憩しませんかー。疲れた体。火照った体にいいサプリメントありますよー。」


一瞬で魔法がとけていくようだ。体は光り輝き、ピンクの煙みたいな湯気が体から抜けていく。何が起こったのかわからないようだがボーとしている。


俺は耳元で囁いていく。

「もーおなか一杯。お休みなさい。」

「こんなに、レアアイテムに囲まれて幸せ。ムニュムニュ。」

「イリヤの抱き枕サイコー。なんか懐かしい匂い。ZZZ・・・」


催眠術がかかりやすくなってる。それもそうか、瞳孔も開いていたからな。夢だったと思ってくれよ。


シュレ勝手にアイテムを出すぞ。


ゴソゴソ。


「イヤーン」


寝ぼけんなシュレ。セクハラしているわけでわないぞっと。あった、あった。


「おーい!やっぱり、昨日のつまみや残り物一式もってきてやがったな。」


俺は気にせず、シュレの中にあるパントリーから食料を取り出した。


???ここにはキッチンがなかったぞ。気づいてしまった。ハイハイ。創りますよ。リホームしますよ。起きるまでに創ればいいんでしょう。


俺は、裸の女神達をそっとベッドに運び、バスローブを着させた。俺はあえて間違って飲んだ精力増強剤の力をホームバー&ダイニングキッチンづくりに変えたのであった。


数時間がたち、女神達は何事もなかったように起きたのであった。


「アレー、こんなダーツバーにあるようなカウンターテーブルあったっけ。でも、ついついシャンパンでも飲みたくなっちゃった。」


「ミモザでも出そうか。それともスムージーがいい。」


イリヤは気怠そうにあくびをしながら、マサージチェアに座った。

「なんか腰が痛いのよね。温かいミルクが飲みたいな。ケイスケ。」


そんな目で見るなよ。腰が疼くじゃないか、イリヤ。俺のとっておきのキャラメルマキアートスペシャルを作ってあげよう。


続いて、起きたのはアントワーズ。シーツにもぐったまま、恥ずかしそうにしている。俺は無実です。実行犯は、今、マッサージ中です。


俺は、ベッドに腰かけ冷たく冷やしたイチゴを入れたアップルタイザーと熊のヌイグルミを渡した。

「抱きつくと、大きくて気持ちいいぞ。」


「冷たくて気持ちいいな。でも、ふわふわする。手触りもいいよ。」


「落ち着くから、飲んで。」


顔を隠しながらアントワーズは照れていた。


そして、ベッドから落ちて、お尻を掻きながら、ヨダレを垂れているシュレを起こすかな。


「神珠を魔法錬金したらどうなるかなー。それとも、アクセサリーを作っちゃおうかな。それとも、オーブにして、ダンジョンに設置しようかなー。」


「ダメー。誰にも渡さないだから。ご主人様、レアアイテムをいっぱい作りましょう。」


目覚めが最高にいいなシュレ。ある意味ひらきなおったところといい、何か、すがすがしいぞ。


イリヤはゆっくりと、マサージチェアから立ち上がり、バスローブをそのまま脱ぎ捨て、髪をまとめ、プールに飛び込んだ。


「気持ちいいーな。ケイスケもこっちに来て。いいから。」


俺はプールサイドにしゃがみイリヤを眺める。


「目が冷めたかイリヤ。今日も綺麗だぞ。」


「アントワーズと・・・その・・・」


俺は飛び込んでイリヤの口をふさいだ。


「モーニングKISSは嫌いかな。俺はそんなに軽くないぞ。何もなかったよ。」


「ケイスケ。大好き。」


俺たちは熱いKISSを交わした。


そして、見つめ合ったまま、二人でプールから上がろうとしたとき、シュレが手を伸ばした。


「昼間っから、お熱いですね。」


ドボーン。


シュレをプールに引きづり落とした。


そして、みんなで大笑いした。


ドボーン。


「ケイスケ様、私も好きです。イリヤなんかには負けません。」


俺は首に巻き付いた、アンドワーズに唇を奪われた。


イリヤは微笑んでいる。


後からなぜ、微笑んだかを聞いたんだけど、どうやらサキの気持ちがわかったそうだ。


俺はつくづく罪づくりの勇神である。まだ、昼だというのに・・・今日も寝れない俺がいる。


真夜中になり、俺たちは話を始めた。


ピロートークってやつだ。


「アントワーズ。セバスに聞いたけど。まだ女神になる通過儀礼をしてないってホントか?」


「何々、王族の女神がする通過儀礼って何?私みたいに、現世に降りること?」


アントワーズは首を振りながらうつむいた。


「巡礼の旅をしないといけないの。」


シュレはあっけらかんと神珠を磨きながらいった。


「ハネムーンと変わらないでしょう。もしかして、いい男神を探す旅だったりして。」


アントワーズは真っ赤になって顔を隠した。シュレ大当たりらしいぞ。


俺は冗談交じりに、言ってしまった。


「テラ様やエリアべート王女も巡礼旅で知り合ったのかもな。」

「その通りです。」


俺も大当たりだよ。あとはイリヤだけだよ。

「よかったら、私たちとハネムーンアドベンチャーしよう。」

「私も行っていいの。行かせて。絶対いくわ。」


大当たりどころかホームランです。本当に俺の嫁になれるの?アンドロポリタンの御姫様。


シルキーポリタンの神々を敵に回したくないぞ。でも、いまさらか。シュレも含めて関係を持ってしまったし、男神の器量をみせないとな。


俺たちはスイートモーテルから出て、一度、王も王妃も時月に視察という名目で公務に出ているから、時月に戻ると話をした。


しかし、イリヤは何日も宮廷にセバス達だけではさすがにまずいと言ったので、アンドワーズとシュレで残ると言い出した。


それに、シュレはアンドロポリタンでみんなでショッピングをせずまま、戻りたくないときかなかった。


乙女心か物欲の両方かもしれないが、時月に戻るのは俺だけになった。


俺は、サキとイースを連れて戻ると約束をして帰ることになった。


もちろん、指輪から少しお小遣いを渡した。そして、その代わりに、手土産に神珠を大量に持って帰ることを了承させたのであった。

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