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12 迷宮の卵 (後編)

御使い夫婦を手に入れ

ようやく迷宮の卵が出来上がった。

そしたらまたデスゲーム開戦かよ!どうなる?


「御使いと魔人間の祖が愛を深めると卵が生まれるの?」

「てっきり可愛い天使が産れると思ったよ。」

「そうそう、可愛い女神だったらなおさら良かったのにね。」


パコ!パコ!メリ!華麗なるスリッパが女神イリヤとサキの顔面を直撃、そして女神イースにはスリッパの先で目つぶしをくらっていた。


ふーと大きく息を吐きながら、スリッパを履きなおす女神フォスを見ながら、女神テラは手に持っていたスリッパを後ろに隠した。まーツッコむところは同じだなと感心するばかりだ。そう思っていると、女神テラはスリッパをさりげなく落として履きなおしながら説明しだした。


「あの卵は間違いなく御使いと魔人間の愛の結晶ともいえるのよ。これからは互いの愛情とやさしさによって新たな生命が卵から負荷するのよ。もしかしたら、あらたな神使かもしれないし、もしかして魔獣かもしれないわね。」


女神ファスも拳を鳴らしながら話し始めた。

「あの卵があれば、御使い夫婦は離れないだろう。それにしてもお前らも罪だよな。名前ぐらいつけてやれよ。お前たちが封印から解いて、新たに産れ孵したんだろうに。」


俺は見えない拳で殴られたような気がした。


「あのー・・・女神テラ様に女神フォス様・・・もしかして、あの御使いは私たちの所有になるんですか。まさかとは思いますが・・・12使徒の魂もなの?」


女神イースは女神テラと俺を交互に見直した。

テラは顔の前に違う違うと手を振ってこたえた。


「なーにいってるの。そんなわけあるまい。調教した悪魔たちから集めた魔結晶が大地に埋まり、迷宮の卵も創るんだから、それもあなた達のものよ。でないと、神々のおもちゃになりますしね。」


「そうよね。私も急遽テラに呼ばれたから何とも言えないけど、この状況見る限りあなた達が引き取った方がいい気がするわ。御使いちゃん達を欲しがる神々がいそうだしね。」


俺は思い出した。そういえば土下座した神がいたことを・・・神にしてみれば優秀な御使いがいれば・・・神の仕事が楽になる・・・そういうことか!!!



神様も苦労してるんだな。天使や御使いを創るのにも才能がいるんだな・・・つくづく感慨深いものがある。


でも、悪魔に見初められた御使いを欲しいなんて、それも地獄という牢を破壊するような神がかり的な力を持つ御使い。


もしかしたら、女神テラは俺に御使いも監視させたいのかも。なんにしても、できるだけ無力化するように、妻と子となる卵まで創らせるとは女神テラとフォス・・・いや婦神軍団・・・恐るべし。


それにしても、疲れ知らずの神々はさっきまでの騒ぎから一遍。神々は別の祝詞をあげている。っと思ったら、シュレが相変わらず神々のご機嫌を取っていた。いや違う、シュレに近づいてはプレゼントをもらったり、たわいもない握手や話しをしている。


神々が増えているのにこのとき気付いたのは俺のミスかもしれない。


地球神アースが稼がせてもらったなんて言いながら、他の神達を連れてきたとき気付くべきだった。絶対、ある神術で今までいきさつが神々に中継させていたんだろう。



それも、男神達に・・・

デスゲームの最中、シュレをアイドル分身させなければよかった。

まさかあの土下座は、御使いではなくシュレ狙い???


とりあえず、そこらへんの美の女神や婦神とも違う、ロリコン好きの神々が接待するシュレは笑顔が最高だ。神々は癒されているのは間違いない。7人に分離しているシュレはかいがいしく神々の肩を揉んでいる。


そのときシュレ達の目が光った。神が取り出したアイテムのせいだろう。


一滴の願水

迷宮の呪符

希望の塵灰

シュレの口からよだれが止まらない。神が取り出したアイテムはかなりのレアアイテムであろう。神蔵魔法鞄としての本能がそうさせているのかもしれない。

目を輝かせながら、歌い踊りだした。


「シュレ・・・そんなに神にアイテムを使わせたくないのか?」

思わず俺はつぶやいてしまった。


男神達は目がハートになりながらシュレのの歌を真似していた。祝詞じゃねいのかよと婦神達はぶつぶつ言っているのはしょうがない。


サキは呆れながらホワイトシュレを捕まえた。

「ハク教えて、まだ12の霊魂は不浄が残っているのかしら。」

「ハイ、サキ様。前世よりのカルマもあり禊をした方がよろしいです。」


同じようにイリヤもイースに聞いた。

「御使いとあの女も、もうそろそろ、こっちに連れてきた方がいいわね。」

「洗礼を施しましょう。イースしてあげなさい。あなたの御使いでしょう。」


「いやだわ。コブ付きの御使い夫婦なんて。そんな甲斐性は、私にはないわ。もっと私に相応しい御使いがいいわよ。それに、御使いなら既にたくさんいるしね。」


そういうと、遠慮はいらないとわかったイリヤは俺の唇を噛んだ。イリヤの口と俺の口には血が流れている。イリヤはやらしい顔で指先で俺の口から流れている血を一拭きした。

「ケイスケも神なら、御使いの新たな手配の仕方知っているよね。うふふ。」


イリヤはあっという間に御使い達の頭上に浮かび、ゆっくり光をかざした。そしてゆっくりと血がついた指先を御使い達の額と卵の先端に押し付けた。


「わが僕となった御使い等よ。我が主に使えよ。」


御使い達は両手をかざしイリヤも仰いだとき、光とともに消えてしまった。イリヤに聞くと御使いをとある楽園に移動させたらしい。ようは二人きりにさせてやったらしい。






ホワイトシュレとサキは俺の腕をつかんで閻魔コウキの近くまで引っ張っていった。


「お館様、12の霊魂のこれからの処遇の件ですが・・・」

と言いかけたときコウキは睨み付けた。


「今はそれどころではない。神々が呪われた大地を迷宮の卵にしている最中だぞ。今、この閻魔がかけている複合空間神術をかけている最中だしな。そうだいいこと教えてやろう。閻魔仲間に、悪魔たちが最後の者に求めた運命という陰謀を調べさているから、情報をまとめたら連絡が来るはずだからな。」


俺はその言葉で単なるデスゲームではないことを思い出した。


ゲームの最中に感じた何でこの者を最後に残したんだという因縁にもちかい、悪魔の野望を知る手段が閻魔にはあるんだと少しほっとした。


地獄を破壊して解放させる、悪魔の救世主計画。A作戦を防いだからB作戦という強硬作戦に出てくる可能性があるのではないか?


もしかしてフラグ!!!


やばい、もし強硬策をうってくるならどのタイミングだ。トリガーがあるはず。


それはなんだ。なんだ?なんだ!


「アダムとイブだーーーーー!!!」


俺は叫んでしまった。


悪魔たちはこの呪われたエデンの園のような破滅をもたらした滅亡大地の複合世界の土から魔人間の祖を創りだし、その子孫から悪魔の神を降臨させる可能性。


やばい、フラグとなるトリガーを何とかしないといけないとおもい。アダムとイブの方を見ると、女神イースが二人を浮遊させて、祝福を与えていた。


思わず俺はコケてしまった。

「いきなり、フラグを折るとはさすが女神イース。」


女神テラの娘だし、厄介ごとにまきこまれても大丈夫だよな!?

でも、女神テラのことだ、また俺に丸投げかも・・・腹くくっておこう。


俺はこの際、ややこしくなる前に女神イースも面倒みることを二人の妻に相談することを心に決めた。


あくまでも女神テラに俺の秘密を握られているわけでもないことを伝えて・・・前向きで頑張るぞー!



そんなことで頭がいっぱいになっていると、大地はブラックホールに吸い込まれたように轟雷と地響きしながら拳より小さな大きさの、どす黒い卵になっていった。卵の表面には人の顔にも見えるような奇妙な凹凸ができていた。


カラーシュレたちが歓喜をあげてみたこともないアイテムを手を伸ばそうと、神々にお願いしてまわっていた。

「ねー迷宮の卵、私にちょーだい。駄目なら一回でもいいから触らせて。お・ね・が・い・か・み・さ・ま!ハートだぞ!」


男神たちはメロメロになったとき、事は起きてしまった。


空間にひずみが出来た瞬間、その割れ目から、腕だけが現れ迷宮の卵を盗もうとしていた。


「プランCかーい!」

俺は叫んでいた。これはやられたと思ったとき、どS顔のブラックシュレがひずみから現れた腕を切り落としていた。憎悪に満ちた叫び声と同時に、腕と体が空間から無数現れた。


そう、それは悪魔の軍隊だ。


叫び声に固まっていた閻魔コウキも結界が破れられたと気付き新たな時空神術を展開しようとしたが、その前に、シュレ達にイライラしていた婦神達が100余りの悪魔に挑もうとしていたが、すでに決着がついていた。


よく見ると、婦神の鎖がすべての悪魔の首に繋がれている。


女神テラは無表情のまま悪魔を捕らえては別世界に送りこんでいた。フォスの同じように悪魔を捕らえていたが、少し悔しそうにしていた。

「テラ、あんたは見た目とがたいのいい悪魔ばかり捕まえるなよ。私にも楽しみがあるんだからね。」

「やだやだ、フォスはショタ好きだからいいでしょう。」


「うるさい。ショタっぽい悪魔しかのこってねーんだよ!」


婦神達にも楽しみがあるのがわかった。悪魔がこれからどうなるか、あまり気にするのはやめていこう。


そんなバタバタとしている中、ブラックシュレも煙幕を張りながら応戦していた。


ある程度終息が見え始めたとき、閻魔コウジは女神テラにいった。

「チュートリアルとして時間をまた、戻します。それとも、2週目行きますか?」


俺は顔が真っ青になっていたが、妻たちは肩を回しながら、拳を鳴らしていた。

やる気満々だよ。


がっくりしているひまないかと、ホワイトシュレから武器を出し、サキとイリヤに渡すのであった。


もちろん地球神アースはちょっと用事があるといって消えたのは言うまでもない。


そして、俺たちは、100匹の悪魔の軍団を調教した。いや悪魔の軍団を手に入れたのであった。

が!だがしかし、何回やっても手品のように迷宮の卵は運命のように消えてなくなってしまうのであった。

次回は迷宮の卵の行方が気になりますよね。

怪しい人物が仕掛けた罠があるかも?ないない。

ハネムーンの続きとバタバタ書いていきます。


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