表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

自然界が産み出したキメラ

 複数の動物の身体を併せ持つ、伝説の動物――キメラ。

 だが、これは断じて妄想の代物などではなく、現在、この地球上に生息している、れっきとした動物なのである。




 まずそいつは鳥のような立派なくちばしと脚、平らで幅広い尾を持っている。全身が毛でごわごわと覆われており、足には凶悪な“かぎ爪”が装備されている。


 かぎ爪と聞いて、皆さんは何を想像する?

 自分は太古に生息していた中型の肉食恐竜――ヴェロキラプトルが思い浮かぶ。有名な恐竜映画に何度も登場し、登場人物達に次々と襲い掛かる、あの恐竜である。

 ヴェロキラプトルも足の親指(?)に立派なかぎ爪が装備されている。これは大型のナイフのようなもので、獲物の肉を深々と切り裂く代物である。


 ――おっと、話が逸れてしまった。

 このキメラのかぎ爪だが……、ヴェロキのような、切り裂くだけの“生やさしい”ものではない。


 ――“毒”


 そう、毒だ。

 こいつのかぎ爪には蛇の毒牙の如く、毒が装填されているのだ。こんなものを突き立てられたら――。


 あ、言いそびれてしまった。


 基本、このキメラは水辺に生息している。その環境に適応したのか、足の指の間には水掻き用の膜がある。


 最後にこのキメラの繁殖手段を教えたいと思う。こいつは卵を生んで、子孫を増やしていくのだ。




 ――皆さん。

 このキメラの正体がわかったであろうか?


 爬虫類の特徴を持つ哺乳類か、


 あるいは、哺乳類の特徴を持つ爬虫類なのか、


 はたまた部分的に鳥類なのか、


 そもそも、既存の種族の枠に収まるのか……。




 このキメラの正体は一体――!








 彼の名前は「カモノハシ」。

 とぼけた顔が可愛い奴である。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] おはようございます。ネタバレになるので肝心な名前はふせます。 最後まで読んでみて、どんなのか画像検索して見ましたら、くちばしがあるのに泳いでいる! なるほど、キメラと言えそうですね。 …
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ