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すわんぷまん  作者: SAME
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幻覚

 朝の10時、雄一は手を止めて大きな伸びをした。


 徹夜をして一気に全部片づけようとおもっていたのに、まだ終わらない。内海先生のレポート、今時手書き指定なんておかしいぞ!いや、これは後回しにしてもっと書きやすいのからやるべきか。


 その時、駐車場をはさんだ隣の棚橋家の2階で何か動いたような気がして、紙の上から外へと意識を向けた。

 2階には小さな小窓が等間隔で点々と並んでいて(おそらく廊下なんだろう)、小さな人影がゆっくり横切っている


 (あー、お婆ちゃんかな?)


 確か昨日おばさんが、お婆ちゃんひどい風邪だって言ってたよなぁ。今日も散歩している様子もなかったし・・・大丈夫だろうか?


 動きを目で追っていくと、窓が汚れているのか、影がぼんやりと2倍に膨れ上がって見える。やがて人影は一番端の窓に映った後見えなくなった。とりあえず、おばあちゃんは元気なようだ。


 それにしても、この窓はどうしたんだろう?曇ってもいないようだし、細かい傷でもついてるのか?


 立ち上がって窓ガラスをよく見ようとして、雄一は中腰のまま動きを止めた。


 窓の外、駐車場に真っ白なつなぎを着た人間が3人、地面に這いつくばって何やら動き回っている。おととい落ちたんじゃないかと言われている雷の調査だろうか?いや、それにしては・・・。

 コンクリが黒く焦げた個所ではなく、その周囲の、単純に言えば駐車場スペースではなくその縁取り部分・・・土や砂利や雑草が生えているあたりをゴソゴソとやっている。周辺に置かれているゴツゴツした機械もいかにも怪しそうだ。


 雄一はすぐ外を見れるように椅子にクッションを高く積んで、レポート作成がてら彼らの様子を窺うことにした。


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