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町内地図
「…と、まぁ地図だととこうなるな」
雄一はマウスを置いて、ちょっと身をそらせた。ペイントでやったにしちゃ上手くかけてる、自画自賛。
夕飯を食べ終わった太一と雄一は、これまでの情報を一度整理して対策を練ろうと雄一の部屋で会議を開いていた。同じ分裂した人を見つけるにも大体のあたりがないと難しい。黙って雄一の描いた図を眺めていた太一が、モニターをつついた。
「どう見たって怪しいのはコレ!棚橋さんとこのお婆ちゃんだよ。叔父さん、ここしばらく姿みてないんだろ?」
「あー。一応それらしき影は見たっちゃ見たんだよ。2つにはなってなかった…と思う。そんなことより問題は…」
雄一はマウスを動かし、アパートの周りをグルグルなぞった。青い線が何本も重なり、たちまち不格好な輪ができる。
ここには12件入居している。雷の影響を受けていそうなところは、駐車場に面した4~6件程度だろけれど。
「ここか」
「どうやって探す?あのおっさん達に気付かれないように…」
1件1件聞いて回るのか?誰が?何と言って?
アパートの連中は近所付き合いを全くしないから、いきなり訪ねて行っても警戒されてしまうかもしれない。
「うーん」
しかし、結局のところ、こんな問題は杞憂で終わってしまうのだが。




