【人物 主要】
【九条 九十九 (くじょう つくも)】
本編の主人公。
空き巣の常習犯であるが、逮捕歴は無い。
明確に人を分ける性格で、他人には厳しいが身内には甘い。
しかし、何人も本当の意味では信じる事が出来ず、他人に弱さを見せる事が出来ない。
何事にも懐疑的で、素直に信じることをしない。
あらゆる意味で歪んでいる。
家族は無く、家族のような人間も既に他界している。
異界転移の指輪を手にした事で異世界へ渡る事を決断した。
指輪は常に右手の人差し指に嵌めている。
【ディアナ=リーナス・アベリア (でぃあな・りーなす・あべりあ)】
聖アベリア王国の第一王女。
絶世の美少女。
エメラルドの瞳、ストレートの銀髪は腰まで届く。
魔術師として天賦の才を持ち、魔術的素養が高いと言われる王家の中でも数少ない”二重”を発動することが出来る。しかし、魔術の才が高いにも関わらず、魔術の訓練を怠り剣術に傾倒している。その為、剣術でも人並み以上の実力を持つが、習得している魔術の数や、技術面では低い。
性格は王族としての教育からかやや傲慢なものの、ユースティアとの繋がりで騎士団の人間とつるんでいた為、平民に対しても隔たりをつくらない。しかし、男社会であった為かやや口調が男っぽくなってしまった。
パルミダでヘリエッタ領主に捕縛され、仲間の解放を条件に奴隷となった。
帝国への献上品として移送される中、盗賊の襲撃を受け移送部隊は壊滅。そこに通りかかった九十九に奴隷にされてしまった。
聖女リーナスの名をミドルネームに持つ現在唯一の人間。
【ユースティア・レーマベルク (ゆーすてぃあ・れーまべるく)】
若輩ながら聖アベリア王国聖銀騎士団第三席に就く女性。
絶世の美女。
アクアブルーの瞳、金髪を肩口で切りそろえている。
聖アベリアでも際立った剣の達人。
聖アベリア王国の武の棟梁と言われるレーマベルク家の長女として生まれた。
弟の長男・アレルが次期当主となることが決まっている。
剣の腕では父であり、現・王国最強の騎士アルシリウスの次に立つと言われている。
お淑やな見た目と口調を裏切り、その内面は怜悧な刃物のように鋭い。
ディアナが条件を飲んだ事でパルミダから解放されたが、その後部隊は条件を反故にしたヘリエッタ領軍の襲撃に遭い壊滅。仲間の助けを受け、戦闘から脱出し、ディアナを追うも追撃に遭い負傷。
九十九とディアナに拾われ命は救われたが、ディアナの扱いを改善させるべく、自ら九十九の奴隷となった。
名前はローマ神話の正義の女神、ユースティティアから。
ギリシア神話ではディケーや、テミス、アストライアと同一視される。
【ニール・ファフニール (にーる・ふぁふにーる)】
竜人族の男。
竜人族の里・ファフニール出身。
枯れ葉色の髪を逆立たせた筋骨隆々の巨漢。
百人の敵を切り裂き、身に着けた黄金の鎧を赤く染め上げた事から、『赤き黄金』の異名を持つ凄腕の傭兵。
豪快な性格で、細かいことを気にしない。恨みなどを抱く事は無いが、敵対する者に対しては一切の容赦が無い。
望むものは酒・煙草、飯、そして良い女。…ただし、竜人族の。
【ミネルバ・カピトリーノ (みねるば・かぴとりーの)】
エルフの女性。
エルフの集落・カピトリーノに住むエルフ。
黄金の髪と水色の瞳の線の細い女性。
魔道具の製造や修理を行う事が出来る、魔道技師の中でも天才と呼ばれる人物。
その姿を見た男は等しく魅了されてしまう程の美しさを持つ。
集落を人間の盗賊団に襲われて、逃げたところを九十九達に助けられた。
二百才未満。