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第48話:実技試験・ついに魔物と会えるかも

「実技試験?」

 すっとんきょうな声をあげる私、桃栗秋子です。

 ある日、クロウ君がいきなり「今度試験がある」とか言い出したの。

「今頃試験?」

「別に今頃でもないよ。筆記試験とかなら、モモグリさんの仕事中とかにやらされてたし」

 らしいです。よくわかんないから別にいいけど。

「で、実技試験って何をやるの? やっぱり魔法の試験なんでしょ?」

「魔法の試験と言えば魔法の試験だね」

 なに、その微妙な言い回し。

 そして次の瞬間、クロウ君の口から出たのは衝撃的な一言だった。

「モモグリさんも参加するんだよ」

「……なんですってーッ!」

 何故に私まで試験をやらにゃいかんのですか。

「今回の実技試験は、他人を守りながらの戦闘試験なんだ。だから、一般人であるモモグリさんを守りながら戦うのが試験のルール」

「待って、まだいまいちよくわからないんだけど……。っていうか戦闘試験?」

「あっ、うん、そういえば全然言ってなかったけど、ボクは学校で戦闘系の科に入っているんだ」

 クロウ君が戦闘系の科に? 似合わない!

「戦闘系の他にも色んな科があるんだけどね。それで、ボクの科は主に魔物と戦ったり、人間界で言う警察になりたい人が入る科なんだ。だから基本的なことは勿論戦いに関することを学ぶんだよ」

「はあ」

「マホーツ界にはたくさん魔法使いがいるけど、みんながみんな魔物に対抗する力を持っているわけじゃないんだ。例えるなら、そうだなぁ……RPGゲームにするとボクらが戦士で、他の人は店員や神父とか非戦闘員な感じ。だから力のあるボクらがみんなを守ってあげないといけない」

「で、なんで私も試験に参加しないといけないの?」

「だから、他人を守りながらどこまで戦えるかを試すわけ。参加するって言っても、モモグリさんは何もしないでボクと一緒にいればいいだけだから問題ないよ」

 とりあえず私はクロウ君の横にいればいいと。

 オッケー、それならよし!

「でもちょっと待って。戦うって……何と戦うの?」

 次の瞬間、クロウ君の口から出たのは驚愕の一言だった。

「魔物」

「なんですってーッ!」

 魔物、まもの、モンスター。

 マジ? ついに魔物が見れるわけ? いやっほーい!

 魔物といえば思い出す……昔やってたゲーム、ファイナルファンタジジイを。

 年老いた爺さんが世界を救うための旅をするゲーム。

 当然魔物が出てきて、幼いながらも戦闘に興奮したものだ。

 それにフリージアちゃんの魔法じゃマホーツ界に行けなかったから、ついにやっといよいよ私もマホーツ界に行けるのよね!

「いや、試験は真夜中の人間界で、魔物を放して行われるんだけど……」

 …………。

 …………。

 ケッ!

「……って、そんなことしたら人間界のみんなに魔法使いの存在がバレるじゃない」

「それは先生達が魔法でなんとかするから大丈夫」

 ふぅん、まあどうでもいいけど。

 試験は今度の真夜中。ちょっと楽しみかな。

 このお話、バトル系にジャンル移動かしら?


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