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第14話:桃栗秋子とポッキー

 クロウです。こんにちは。

 最近モモグリさんはポッキーにハマっているらしく、毎日ポッキーを買ってきては束食いしています。

 束食いだよ束食い。自称『麗しき美女』がそんなはしたないことをしちゃいけないでしょ。

「素晴らしきかなポッキーの束食い。濃厚な甘味とチョコのまろやかさが口いっぱいに広がり、それでいてなんやかんや……」

 なんやかんやポッキーについて語るモモグリさん。口周りがチョコで汚れているから黙ってティッシュを渡すボク。

「あーらありがとうクロウ君」

 手際良く汚れを拭き取るモモグリさん。おそらくこの数日でティッシュで口周りを拭くスキルが大幅にレベルアップしているでしょう。

 そして使い終わったティッシュを丸めてゴミ箱に投げ入れる。

 きっとゴミ箱にティッシュを投げ入れるスキルも大幅にレベルアップしているでしょう。

「さて、二箱目にいきますかぁ!」

 流行りの歌を口ずさみながら冷蔵庫を開けるモモグリさん。中には既に冷やされたポッキーがぎっしり。見ただけで少し嫌になる。さすがに買いすぎだと思う。

 モモグリさん曰わく、常温のものを食べてから改めて冷えたものを食べるのが美味しいらしい。

 この人の思考はよくわからない。

 ポッキーに限らず大半のお菓子は冷蔵庫で冷やして食べるモモグリさん。

 スナック菓子だって飴だって、なんでも冷やす。

 ……もしかしてお菓子を冷やすっていう行為は、この世界では常識的なことなの? え、まさかやって当たり前の行為? ちょっ……誰か教えて!

「な〜に一人でブツブツ言ってんの?」

「へっ? いや、なんでもないです……」

「食べる?」

 笑顔でポッキーの箱を差し出すモモグリさん。

「勿論、クロウ君も束食いでね」

「……え?」

「ポッキー入りま〜す!」

「ぎゃあぁぁあぁぁッ!」

 ポッキーが……ポッキーがボクの口にぃぃッ!

 痛い痛い!

 口の水分が奪われる!

 これは新手の拷問だぁぁッ!

「ほれほれ〜! 美味しいでしょう?」

「ああぁぁあぁぁッ!」

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