チョコレートボックス・2
この話にR15に引っかかる表現はありません。
ですが、大人な邪推は大歓迎。妄想の余地のあることばが好きなのです…
「あなたの身体がチョコレートなら、このまま食べてしまうのに」
甘い声で彼女は言う。
でも僕がチョコレートだったら、きっと彼女の身体をどろどろに汚すだろう。
そしたら彼女は顔をしかめてシャワーで僕を洗い流すに違いない。茶色い泡になった僕は、声も出せずに消えていくのだ。
それでも、
「あなたの身体がチョコレートならいいのに」
甘い声で彼女が言うから、
つかのま彼女を汚せたらいい、と。
頭のすみで願うとき、僕は静かに流れだす。