チェーンソーギャル
「で…何がなんだか…」
16歳で、若干化粧濃いめ女子…国宝サメは、昨日見た…興行収入No.1映画に影響を受けた、安っぽいコスプレイヤーにでもなったような気分で…自分の両腕を眺めていた。
「と…とにかく…誰か…」
ピピ…
器用に、ネイルの入った足指でスマホを操作する…
「あ…高市…実は…コレコレこうで…」
ガチャン!
開けっ放しの、防犯意識ゼロのサメの部屋に同世代のメガネ男子、藤崎高市が入って来た…
「ぷ…ハハハ…」
「わ…笑ってんじゃね〜よ…」
強がりつつも、少し涙を溜める少女…
(時間経過)
「しかし…それが、コスプレで無いとすると…」
「マジだって…言ってんじゃん…バカ…」
(あ…何かカワイイ…)
デレるそぶりを悟られないように、よそを向いて会話を続ける高市…
「つまり…サメが、朝目覚めると…両手に電ノコが、ついてたって事…」
「うえ~ん…コレじゃ…」
「わかるよ…これからの人生…」
「パンツ履き替えられないよ〜」
「アカンアカン…泣く時、手を目にやると切れるよ…」
ギュイ〜ン!
彼女の感情に左右されるのか…泣きと共に、刃が回転する…
「仕方ない…僕が履き替えさせてあげるよ…」
「グスグス…エッチ…」
半泣きで、照れるが…致し方ないって思い、替えのパンティを…感情を抑えながら刃先に、引っ掛けて手渡す…
「見てない…見てない…」
スルスル…グイッ
言いつつ…今晩のオカズに、目に焼き付ける少年…
「あ…蜘蛛…」
部屋の壁を這い回る生物を、無意識に払うサメ…
ブンブン…ギュルギュル…ザクッ!プシュ〜!
「アレ…高市って…そんな背低かったっけ…」
床に切断面をくっつけ、頭だけで立つ…かつてのボーイフレンドの姿に戸惑う…
「い…いやぁ〜!」
壁にこだまし…エコーがかかる…
「きっと夢だ…」
もし自分が、創作世界の住人だとしたら…きっとこの後、目覚めるか…もしくは時間がループするに違い無いと、思い込もうとするサメ…
「て…事は…アレだ…ホラ、何かであったやつ…」
自らの首に刃を当て、考える…
(そうよ…今コレを回せば…元通り…よね…)
ギュイン゙ギュイン゙!ガリガリガリ…
(骨が…ガリって…)
ふたつ並んだ首は、まるで昔の理髪店に並べられた、マネキンの様だった…




