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3話 尾張の虎

俺は清州城の道すがらここ最近の尾張の状況を聞いた。

信広殿は機密事項なんてなんのそのぺらぺらと教えてくれた。

どうしてかと聞けば、


「『剣神』にお味方いただくのに、隠し事なんかできませぬ。」


だそうだ。


なんでも清州織田から仕掛けてきたとの事。

それを機に織田信秀が尾張統一に本腰を入れたとの事。

俺が三好を相手取っていた時にいつの間にか尾張統一が済んでしまっていたようだ。

まぁ、それならそれで構わない。

これなら三河もそうそう奪われることもなかろう。

ならば、次の戦で太原雪斎を討ち取ってしまえば多少なりとも楽になるかもしれん。


因みに、彼の手勢は農民たちが弔うのだと。

なんでか聞けば、元々この村出身の兵士だったんだと。


「父上には、私からご説明いたしますが、よろしいでしょうか?」


「それで構いませんよ。」


そこからはするすると進んだ。関所も信広がいるから顔パス。

役人も俺の正体を信広殿が明かすと土下座した。

そうしたらいつの間にか、俺が尾張に入ったことが民衆に伝わり

清洲城前は土下座をする民衆で溢れかえった。


全然うれしくない。顔が見えねえじゃん。







そしていま、俺の前にやくざのように恐ろしい風貌の武将が座っている。

織田尾張守信秀その人である。役職も変わっていた。


先程まで堂々と俺の戦いぶりを語っていた信広は、津島家の当主でありながら、僅かな手勢で

無茶な行動をとったことで滅茶苦茶怒られている。

あの…、私の存在忘れてません?

1時間くらい説教が続いただろうか。信広殿が意気消沈すると信秀の意識がこちらに向き、

頭を下げてきた。


「緋村殿、愚息を救って下さり誠に感謝の念が堪えませぬ。」


「構いませんよ、仕官する前に恩を売れたのでしたら、拙者には得しかございませんので。」


「愚息も申しておりましたが、仕官いただけるので?」


「ええ、1つご確認させて頂けるのでしたら。」


「何か?」


「天下を取るおつもりはございますか?」


「「!?」」


俺の言葉に先ほどまで意気消沈していた信広殿も再始動したようだ。

天下を取るつもりもない家に使えるつもりは毛頭ない。

その心構えがなければ、この戦国の世は生き残れん。

歴史どおりならば、織田信長によって天下統一への道が作られるが、彼を待ってやる必要もない。

それか、三河から東を制圧してしまっても問題はないだろう。


「無論。」


「でしたら、何の問題もござらん。織田殿は美濃にご尽力下され。今川・松平ごときは、信広殿と拙者にお任せくだされ。5年間三好勢に一歩として京を踏ませなかった拙者の実力を御披露させて頂くと致しましょう。」


「それは心強い。津島家は、まとまりがない。緋村殿を津島家家老に任ずる。愚息と三河を頼みまする。」


「ええ、御受け致します。」



おれはそれから、その足で三河へと向かった。


史実通りなら、

現在1548年今川家の安祥城攻めまで、残り1年。

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