31話:オフィスの引越
2024年7月、早速、レンタルオフィス40社で240人の引越を開始する
事となり朝8時に関係者全員にレンタルオフィスに集合してもらい様に伝えた。
最初に、できるだけ多くの電動ドライバーセットを集めてくるように指示し、
池田建設、役場にある全ての電動ドライバーセットを取りに行かせた。
関係者の四分の一の60人に1つのレンタルオフィスに移動してもらい、
池田建設の北見課長が作業の指導役として、指揮をしてもらうことにした。
何しろ2段ベッド、机が多く、とにかく人手がいると言う事で道の駅を臨時
休業にして、山陰創造社から総勢90名とレンタルオフィスの住人達にも
お願いして机、ベッド、を電動ドライバーや工具を使い、分解して大型
トラックで移動することを開始。作業に精通している山川部長に、引越の
計画と手伝いの人の誘導をお願いし分解作業をはじめた。分解したベッドと
机、椅子を会社名を書いたシールを貼り大型トラックに積み込みはじめた。
男性達は、資材の運搬係として、部屋から、トラックへ運び出した。
その他の人達が資材の分解を始めて2時間程で資材の分解を終了しトラックが
満載になった時から陰山と山川部長と15名程度が搬入先のビルに移動した。
レンタルオフィスからの資材搬出に2時間半かかりデパートではエレベータに
ブルーシートを敷き詰めて先発隊が一輪車と台車を用意して資材を決められた部屋
へ、どんどん、搬入し、そこで、男性達や器用な人達が次々にベッド、机、椅子を
電動ドライバーで組み立て上げていった。昼ご飯は近くのコンビニやスーパーで
おにぎり、サンドイッチ、ジュース、コーラを陰山が支払いをして数人で買い出し
に出かけ3時間程度で無事に終了することができた。
午後3時過ぎに終了して、その後、宮城さんと陰山、山川部長が確認した。
トイレの改修は各階の2ケ所のうち1ヶ所づつ、改修していくことにした。
その他、水飲み場を、空いてるスペースに、学校の水飲み場みたいな形で5つの
蛇口を同時に使える様にした。その他、湯沸かしは、電気ポットでお願いした。
ビル自体は古いがデパートとして使っていたので全体として大きな改修は必要なく、
レストラン、喫茶店、居酒屋と地ビールの引越も同日に大型トラックを使い終了した。
明日からレストランのための施設工事を池田建設が開始する予定だった。
今週中に役場、漁協、農協も進学塾、パソコン塾も引っ越す予定。
山陰創造社は、そんな大きな荷物もないので陰山のワンボックスで数回に分けて
引っ越す予定だ。数日後、市長が来て各階の使用状況を確認し、こんなに短い間に、
7階のデパートをうめたのは、たいしたものだと、お褒めの言葉をいただいた。
レストランの備品搬入と改修工事は2日で終了し営業開始し、引越のお知らせや、
店のオープンのお知らせのポスターを書いておいたので、営業開始の日も、お客さん
がたくさん来てくれて盛況で、更に、うれしい事に土日祭日は買い物客が集まり、
レストランは以前にも増して盛況で、加えてレンタルオフィスの住人向けに朝は8時
から朝食用おにぎり+味噌汁、モーニングセット(クロワッサンと珈琲セット)を
販売して、大忙しの毎日だった。場所が近いので、本当に便利になったとレンタル
オフィスの住人も喜んでくれた。実は、この市の郊外に有名な温泉があり車で
10分程度でいけるので、これも大好評だった。14台のレンタルオフィスの
レンタルカーに分乗して70人程度で温泉へ行き時間差で温泉を利用していた様だ。
レンタルオフィスは若干手狭になったが、駅まで徒歩数分、飲み屋、喫茶店、
スーパーなどが近くなり、とにかく便利になったので文句を言う人はいなかった。
料金も変えずに今まで通りなので、むしろ喜んでくれた。宮城さんが、最近、若者、
地方移住とサテライトオフィスがブームになっている様で、ソフトウェア、
コンピュータ業界のベンチャ-企業から安いレンタルオフィスの空きはないか
問い合わせが多い様で、また募集をかけてみると良いと言われた。宮城さんの
友人にも、レンタルオフィスを紹介しておくと言ってくれた。陰山は空いた
レンタルオフィスの有効活用を考えていたので非常にありがたい申し出たっだ。
レンタルオフィス、テレホンセンターや格安アパートなど、陰山の頭の中で
いろんなアイディアが渦を巻いた。




