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25話:道の駅Ⅱを造る

 2023年3月に入り、海津は、二つのレンタルオフィスで40社で200人

以上の従業員がいるのでコンビニとレストランのニーズはあるはずだと思いコン

ビニとレストランのある道の駅を建てる事を考えた。そこで池田建設に電話を入

れると、池田社長と山川部長がおられた。30分位話を聞いて欲しいと言うと了

解して、すぐに山田さんと海津が池田建設に行き、コンビニとレストランのある

道の駅のアイディアを話した。池田社長が、それは面白いかも知れないと言って

くれ山川部長に物件探しに同行してやるように指示してくれた。山川部長と部下

2人と山田、海津の5人で2台の車で出かけた。候補地の第一レンタルオフィス

と第二レンタルオフィスの間を車で探し始めると廃屋の様な家と古い大きなガレ

ージの様な機械工場が目に入った。機械工場の古い機械は鉄くずとして売れる。

かなりの量の鉄骨が残っていた。古屋は木造なので、壊すにも、そんなに費用は

かからないと言った。広さは、ざっと見て500坪と広い。山川部長が、

この広さなら、駐車場と店と造っても十分過ぎるほどの広さだと言った。


 工場に連絡先の電話番号が書いてあった。早速山川部長が電話すると、

その工場の持ち主が交渉してくれると言ってくれた。彼は近くに住んで

いることがわかり、持ち主のお宅に伺うこといした。家から出てきた工場の

持ち主は年齢60-70歳。家の中に案内されて、山川部長達が自己紹介を

して、挨拶した。最初に山川部長が工場の場所、工業専用地域ですかと聞くと

、いえ、準工業地域ですと答えた。続いて、土地の持ち主は私の父で病気で

療養中ですと言い、私は長男の山根一雄といいますと自己紹介をしてくれた。

 実は兄弟三人で工場と土地を相続するのですが、どうしたら良いか困って

いると話してくれた。すると山川部長が今この地域は不景気で、古い大きな

工場は、ご承知の様になかなか売れないのが実情です。もし良かったら借地権

という形で税金も相手持ちで貸したらどうですかと言い、相続税の点からも

有利ですよと言った。山川部長が借地権の相手は町役場ですというと、それは

安心だと言い、是非、お願いしたいと言ってきた。役場の山田さんが明日に

でも書類を持参するので宜しくお願いしますと言いうと、どれ位の賃料収入に

なりますかと聞くので山川部長が500坪位で不動産の税金も相手払いだから

年100万円が良いところでしょうというと願ったり叶ったりだと言った。

 翌日、山田さんが書類を持参し、あっさり契約成立した。山川部長と建物に

ついて山田さんと海津と協議した。大きなスレートのガレージ風の道の駅にして

プレハブに断熱材を入れた大きな建物を店舗にして、寒い時期は断熱材を入れ

た壁をはめ込んで入り口を小さくして、冷気をいれないにすれば良いと設計図を

書いてきてくれた。夏場はそれを取り外し風を入れるようにしておけば涼しいと

言った。大きな店舗を4つ間仕切って、喫茶店、レストラン、居酒屋、コンビニ

風店舗として使いたいと言った。その残り土地を大きな駐車場すれば良いと

アドバイスしてくれた。工場と古家の解体と整備費用で500万円、大きな

断熱材を入れたプレハブ店舗が1000万円と言ってきた。


 海津が社長に世話になってるから今回は値切らずに了解しましょうと話した。

早速、依頼した工事期間は3ヶ月と言い、海津がすぐ始めて下さいと言った。

 翌日、レンタルオフィスの40社に店に置いて欲しい品名を書いたアンケート

用紙をレンタルオフィスに160人作成して、書いてもらうように話した。

 データ用DVD、USBメモリ、コピー用紙、文房具、筆記用具、パン、

お菓子、コーヒー、お茶類、ジュース類の缶入りとペットボトルビール、

ノンアルコールビール、焼酎、洗面用具、タオルなどを書いて他に希望する

空欄を5つ書いておいた。すると空欄には、レストラン、喫茶店、居酒屋、

校庭にバーベーキューが欲しいと書いてあった。特に希望するもので

バーベキューセットと生ビールいうのが数多かった。若い連中の親睦と

情報交換などでバーベキューをや4りたい様だ。確かに広い校庭があり場所

は十分あり、今はジョギングくらいしか使われていない。


 海津は、そうか懇親会の場所が欲しいんだ、道の駅に簡単な居酒屋なども

面白いかも知れないと感じた。そこで、海津は最近入社した中にいた居酒屋

バイト経験者数人と調理師免許もつ2人がいた事を思い出した。状況を話すと

必要ならば、手伝いますよと、言ってくれた。水商売と言う位で客が多ければ

儲かりますよと言っていた。新しい道の駅は居酒屋、喫茶店、レストランが

良いかも知れないと感じ、店舗の構想も経験者と相談してすすめる事にした。

 この方が単に品物を売るよりも利益率が格段に大きい。バーベキューと

飲食店中心の構想が浮かんできた。そこで、山川部長を呼んで、簡単に間仕切り

をしてレストラン、喫茶店、レストランを作る様にお願いした。凝っていなくて

簡単なガス、調理器、シンクを格安で仕入れて作って欲しいというと1週間から

10日間の時間がいると言い。費用はその時でないとでないとわからないと言う

のでお任せした。その後、山川部長の連絡で、プレハブの平屋で300坪で

1千万円、中古の備品など調理聞く全部で5百万円と言い、全部合計で2千万円

となった。土地の賃借料が年間100万円/年、83400円/月。

 役場に戻り市長に話すと喜んでくれ期待して言るよと町長が海津の肩を叩いた。

 3月中旬から工事をお願いした。工期は3ケ月半、2023年7月の営業開始

を目標とした。第二道の駅の担当者と海津で、20人の職員と30人のパート・

アルバイトを移住者から優先的に募集した。1週間後には応募があり7月からの

勤務をお願いした。食品衛生管理者免許と調理器免許の両方を持った職員1人を

中心に調理経験者3人が喫茶店、レストラン、居酒屋の構想を練り、必要な飲料

、ケーキ、パン、ドーナッツ、アイスクリーム、珈琲器具、ガラス器具、食器、

大型ガス炊飯器、圧力鍋、鍋、釜、ジョッキの見積もり、ビール、酒、ウイスキー

、焼酎の入荷の手配。米、肉、魚、料理道具、全て見積もりを大至急作成し仕入れ

先との交渉を急がせた。6月中旬に最終チェックをして7月からの営業開始が

できる様に手配した。費用の請求書は全て、海津のところへ送るようにした。

全ての合計が2500万円となった。

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