第4話
「はい、30分たったのでテスト用紙を回収します」
ユリーはすーすー寝息を立てて寝ている。かわいい。
かわいいは口癖だから気にしないでくれ。このヨダレ垂らして答案用紙がぐちゃぐちゃになってる天使が悪い。もうそのヨダレをれろれろしたい。あ、さすがにこれは自分でも引くわ。
テストは簡単な国語、地理、魔物、算術の問題だった。
地理と魔物に関しては殆ど分からなかった。言語の虫になっていたのが悪いな。せっかく時間はあったんだ。色々勉強しとけばよかったかな?だが俺は3歳児だ3歳児らしく振る舞うのが一番であろう!
「エルスは流石に算術と国語は満点ね。地理と魔物は全然だけど。それに何よこのかわいいスライム。こんなスライムはいないわよ?」
スライムを書きなさいと言う問題で俺は某クエストモンスターズの◯イミスライムを書いたのだが居ないのか残念である。
「ユリーは...うん。頑張ろうか!」
「がんばる〜」
気の無い返事だかうん。君はそのままの君で居てくれ。
「さて、次はステータスね」
「お!お!来ました!ついにステータス来ました!」
「何?そんなステータスが嬉しいの?あくまでも指標であってステータスが全てではないのよ」
既にステータスウィンドウオープン!やらステータス!とか色々叫んでみたが全く現れることがなかったので自力では諦めていたのだ。
「ステータスってどうやって開くんだ?オープンとか言って色々試したが駄目だったぞ?」
「ぷっそんなんじゃ分からないわよ。紅茶吹き出しちゃったじゃない。ゴンザ拭くもの頂戴」
エルフの貴重なお茶吹き出した頂きました。
「全くエルスって面白いのね。前にもそんな子がいたっけなー彼は300年前勇者となって魔王を封印したんだけどね。確か異世界から来たとか言ってたけど?」
「そ、そうなんだ。俺はい、異世界とか何のことか知らないけど?ステータスってのもーほ、本で読んで興味あっただけだし?」
こ、これじゃ誤魔化せないだろ。俺の言い訳スキル低すぎぃい!
「ふーん。まぁいいわ。貴方は確かにエリーから産まれたもの。異世界から来た勇者様なわけ無いわよね」
うんそうさ異世界から召喚されたのさ魂だけだけど。という事は俺も勇者スキルワンチャン?
俺TUEEEEEハーレムが待ってるの?
でも悲しいかなただの身代わりなんですよね。
「この紙に手をかざして。血が必要だから少し痛いわよ?」
と言って俺の指に針をぷすりと刺す。3歳児なら泣き喚くのだろうか?小さい頃注射した時の話をお袋がよくしてたな。俺は全く泣かない子だったらしい。だけど注射を刺した看護婦さんを鬼の形相で睨んでたのだとか。何してんだろ俺。痛いんじゃわれぇ?!って感じか?
紙に数滴血が垂れる。紙には魔法陣が描かれており魔法陣に血がかかった時淡く光が浮かんで来た。
「我が力を示せと唱えてみて」
「我が力を示せ」
すると魔法陣の光が増し文字が浮かんで来た。
「俺のステータス読めないとか無いよね?ステータス全部1とかもないよね?」
むしろオール999とか◯ラクエじみてないかな
「紙に転写したから見てみなさい。次はユリーの番よ?お兄さんみたいに我慢してね?」
「がまんしる」
おっとそれはイケないよ?ついつい出ちゃうよ?
「ふふ偉いわね。さてこれで2人のステータスはっと」
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ステータス
名前:エルス 種族:ヒューム 年齢:3
Hp:800/800
Mp:2000/2000
【アビリティ】
Str:100
Vit:156
Int:496
Men:374
Dex:200
Agi:84
Luck:777
【スキル】
不明
【称号】
?(異世界転生者)、?(神を知る者)、出来る兄
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ステータス
名前:ユリー 種族:ヒューム 年齢:3
Hp:300/300
Mp:20/20
【アビリティ】
Str:60
Vit:74
Int:50
Men:86
Dex:10
Agi:130
Luck:222
【スキル】
不明
【称号】
駄妹、かわいい、天使
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MMORPGを彷彿させるな。
能力に偏りがありすぎるんじゃないだろうか。転生によるレベルリセット、能力は高くなるとこれもまたゲームじみている。
レベルの概念はないようだが年齢があるなんて触れてはいけない乙女の秘密まで分かってしまう。
しかしスキルは不明である。この魔法?で分かれば良かったのに。
ラックのことはあえて触れないが確確ではないか。ユリーは時短だな!ドンマイ!
「ねぇエルス?なんでこんなステータス高いの?それに称号に?があるなんて…貴方一体何者なの?」
「俺はエルス、それ以上でもそれ以下でもない」
「全くなんなんでしょうねこの3歳児は。これはどうすればいいのかしら?見なかったことにしていいわよね?オラフよりステータス高いんじゃないかしら?それにこれが初期ステータスと考えれば勇者とは言わずともそれに匹敵するなんて…MPなんて化け物じゃない」
なんかぶつぶつ言っているがあまり良いことではないのだろう。
勇者のステータスは気になるな。
「なぁステータスの平均てどれくらいなんだ?後勇者のステータスってどれくらいだ?」
「え、ええ少し取り乱したわ。平均値なんて神様くらいしか知らないでしょ。勇者の初期ステータスはオール500よ。勇者が倒した時魔王はオール1500らしいけど詳しくは分からないわね。後ステータスはその人の経験によって上昇するわ。鍛えることもできるの。それと称号もステータスに大きく影響するらしいの。ユリーは良い例ね。駄妹は恐らくマイナス。かわいいと天使はプラスと納得出来るわね」
そうだよな流石にステータスの平均値を調べるような奴は居ないか。
流石勇者、999の壁を超えやがったか!まぁ上限値が存在するのかも分からんが。指標は出来た。
「ユリーは仕方ないのさ」
「わたしよわいの?」
「弱いらしいよ」
「つらい」
辛いのか!?だがお兄ちゃんが一生守ってあげるから!
「まぁ貴方たちの年齢を考えればユリーも高いくらいなんだけどね。エルスが異常なのよ。でもあくまでステータスはステータス。指標にはなるけどそれで強さが決まるわけではないもの。ステータスを生かせるスキルがあってこそなのよ」
恐らく転生者ボーナスとかだろう。
「それは言えてるな。俺なんて魔法関連のスキルがなきゃ宝の持ち腐れってことでしょ?」
「そうね。なんども言うけど貴方本当に3歳児なのか分からなくなって来たわ」
「ぼくは3歳児です!」
「はいはい。ステータスはこの辺にしておきましょう。埒が明かないもの」
ふふふこれは俺TUEEEEEフラグ絶対立ちましたわ。
「そういやこれからどんなことを勉強するんだ?」
「そうね。言語、算術、魔物知識、地理、歴史、種族とか学ぶことは沢山あるわよ?実はねスキルってのは神様が与えてくださる物ではあるけど極めれば身につけることも可能なの。特にこう言った身近な物なんかは特にね。流石に魔法や剣術といったスキルは難しいわね。一種の才能ってやつかしら」
スキルは身につけることができるらしい。これはますます技能あるいは資格に近い物に感じるな。恐らくスキルとして身についたものは忘れる事がないのだろう。
流石エルフ。伊達に何百年も生きて居ない。
「少し酷かもしれないけど貴方たち、特にエルスは貴族の家に生まれたから今は不自由ない生活が送れてるけど大人になったらそうも行かないの。自分たちでちゃんと生きて行く道を見つけなきゃならないからオラフは私を家庭教師につけたのよ。ちゃんと感謝しなさい?まぁユリーちゃんはいくらでも貰い手がありそうだから心配ないけどエルスは三男だから婿養子にでもならない限り普通に暮らしてたら貴族にはなれないから冒険者になってのたれ死なない位には鍛えてあげるわよ。あとはいいスキルが貰えるように神様に祈ってなさい」
けしからん!!!何度も言うがユリーはお嫁にやらんぞ!!!
俺はユリーを抱きしめる。どこか柔らかくとても癒される。
そうか三男だもんな。仕方ないね。貴族にはなるには自力で爵位を取りに行かないとならぬのだ。
しかしこの世界の職業はスキル重視だろうし、冒険者は冒険者でのしあがれば食うに困ることはない。
「兄妹仲良いのも困りものね。それじゃ、これ時間割と教科書、ノート一式あげるわね」
「なんだこの量は...俺たちは一体何を目指すと言うのだ…」
「言ったでしょ?身につけられるスキルはとことん付けてあげる!エルフの名にかけて!」
エルフってそんな特殊な種族だったっけ...精霊魔法とか欲しいなぁ
かくして俺たちは色々なことを学ぶことになる。所謂この異世界の設定とやらをだな。
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