表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/17

第10話

改めて、さらばわが故郷。

だがこれと言って名残惜しい訳でもない。特別仲のいい友人がいる訳でもなく、幼馴染も居ない。

我ながら寂しい幼少期を過ごしたなぁと思うのだ。一般家庭に生まれていれば家庭教師ではなく学舎で勉学に励む事になって友人が沢山出来、隣のあの子と幼馴染で「大人になったら結婚しようね」なんて淡い恋を抱き、その幼馴染を争うライバルでも居たのだろうか。

しかし幼馴染エンドが存在しないとは俺は何をやっていたのだ!!!!!!あるまじき怠惰。

これも全てこの天使もとい妹の存在があるからであろう。それならば仕方あるまい。幼馴染と妹が俺を巡り血で血を洗う争いをしなくて済んだと思えば....はぁ....

同年代の知己と言えば父を訪ねて来た貴族の子供達くらいで幼馴染と称するにはあまりに関係が薄いのである。

俺は普段何をしているかと言えば家庭教師であるレフィ先生の指導を受けているか、本の虫になっているか、天使と戯れているか、時節ミートの手伝いをしているかである。余り屋敷外の人間と関わっていなかった。うちは両親が平民出身なので貴族として特別という訳ではないのだろうが。







話変わりエルグランティ領は王都の北側にある。当代領主はバロン=オブ=エルグランティ。

エルグランティ公爵家はガザン公爵家、ロクサーク公爵家、トリアス公爵家、ミューラー公爵家と並び五大公爵と称されている。他家の詳細はここでは省かせて頂こう。

主な産業はダンジョン。ダンジョンである。エルグランティ家初代当主が初踏破し、その功績が讃えられ公爵となり代々そのダンジョンの管理をし、ダンジョン都市として栄えている。

ダンジョンからは鉱石が多く産出され、国の産出量の3分の1を占めている。その為か鉱石を利用した産業がとても盛んであり、鍛治師の街とも称されている。

ここ最近ではミスリルを始めとした貴重な鉱石も産出量が増えているのだとか。

父はその中でもホンデヴォンという街を治める事になる。

ダンジョンのある街はエルグランティと呼ばれ名前の通りエルグランティ家の館がある。ダンジョンがある所に館を構える等相当の自信家でしかできないだろう。ホンデヴォンは王都とエルグランティを繋ぐ要所である。父はかなりいい待遇で迎えられたのではないか?通勤に便利だし(社畜並感)

これから俺たちが住む屋敷は以前より大きくなっていた。庭から何から何まで。正直こんな広くてもゴンザ達が大変だろうと思ったがそこは新しく使用人を雇うのだとか。伯爵となった以上見栄を張ることも大切なのだ。

この屋敷、元はトレニー伯爵が治めていた時に建てた物だが、屋敷の費用、税収を上げるための投資に失敗したり等度重なる借金でお家取り潰しにあい空白となった所に我らワンアイズ家が据えられたとか。

正直中古物件と残念に思っていたがこれだけ立派な屋敷を立て直すにも莫大な金がかかるし、中古物件と言えば聞こえは悪いが古い分趣がありそれはそれで良いものなのである。





「ここが私たちの新居ね!結婚した当時はまさかここまで貴方が成り上がるなんて思っても居なかったわ」



母上は現金な発言をする。



「それは俺もだよ。俺を選んで良かっただろ、エリー?」




「それはどうかしらね?」




「全くお前ってやつは」




なんていちゃついている。夫婦仲が良いことはいいのだが



「2人ともその辺にしてくれる?何百年も独身の私には耐えられないわよ?」




干物すら超越しているだろうエルフが居るのだ。




「それは済まなかったなレフィ」




「全く、エルスも呆れてるわよ?」




「そんなことないわよね、エル?あんたも私みたいな美人な奥さん見つけなさいよ?このエルフみたいになっちゃダメだからね?」




「それは王国でもかなり美人だけど現金で残念脳筋な「言うようになったわねエルゥ?」



ハハハ敵わないな。俺は野原家顔負けのグリグリを食らう羽目になった。ん?野原家はゲンコツか?




「でもエルの収納魔法は便利ね。魔道具にアイテムボックスはあるけどとても高価だし屋敷の荷物全部入るなんて大きさの物は王家くらいしかもってないわよ?」



アイテムボックス、言わずと知れた便利アイテム。これ無くして異世界は語れないであろう。

魔道具の多くは理由は不明だがダンジョンから産出されそれを模して量産したり新たな魔道具が作られて居る。

一応収納魔法自体は空間魔法の一種だが空間魔法のスキルはかなりのレアスキルらしくアステア王国でも数えるほどしか居ないのだとか。勇者召喚様様である。

一通り荷物を各部屋にばら撒いてから俺たちは広間でお茶をすることにした。




「今週末、エルグランティ公爵のパーティに家族揃って招待されてるから荷物の整理は早く終わらせるんだぞ」



本来なら全て業者や使用人に任せるのだろうがエルスの収納魔法もあるしお金もったいないからいいでしょ、と全く息子使いが荒い。

ぶっちゃけ贅をこらし家具家財にお金をかけて居ないのでそんなに大変ではないのだが。



「部屋割りは適当にやってくれ。俺も近いうちに王都の方は引き払ってこっちに来るけど。トールとライオはどうするんだろ」




そこは聞いとけよ!と下らないツッコミを入れたい。

トール兄さんは新しくお世話になる教会へ挨拶に行っている。

教会で住み込みで働いていたから引き続き教会で暮らしながらたまに顔を見せにくるだろう。

ライオは父上と男2人で宮廷にある魔導師寮で暮らしている。



「まぁこれだけ広いんだし心配なんてしなくても全員分ありますよ」




「それもそうだな。エル、明日牧場に居た魔物達も召還しといてくれ。正直伯爵になったから自給自足なんてしなくてもいいと思うがやはり我が家の味はあいつらがいてこそだと思うからな」



「そうね。折角こんなに広い庭だもの。エリーに花いじりの趣味でもあれば別でしょうけど」



そういった淑女の嗜みとは縁がないのだ。甚だ脳筋騎士である。

いっそのこと騎士なんてやらなくても良いだろうに。




「わ、悪かったわね!だからエルに脳筋なんて言われちゃうのかしら?」



目が笑ってないよ!母さん!




「ユリーはあなたと違ってお花好きみたいだけど?」




「私も小さい頃は花くらい好きだったもーーーん」




「はいはい、そこまでにして夕食にしよう。ゴンザ、シーラ、ミート、新しい厨房はどうだ?前よりかなり広いだろうから少し不便はありそうだが」




「とんでもないです!前より設備は良くなったし何より広くなった分色々置けますからね料理の幅が広がりますよ」



「お茶菓子も増やせますわ」



「老骨はどこに何を置いたか忘れてしまいそうですな」



「ハハハゴンザ冗談だろ?また楽しみが増えたな。ポーターの頃から変わらずミートの料理は最高だからね!シーラもうちの嫁とちが「あら?それならシーラをお嫁にすれば良かったでなくて?」



「お、怒るなよ。適材適所って位、言うだろ?」




言い訳苦しいぞ父上!きっとシーラともよろしくしてんだろ?おおん?

ミートは父上のポーターをやっていたのか。ポーターと言えば言わずと知れているだろうが、言わば冒険者の荷物持ち兼料理人だろう。

戦闘スキルが無くとも料理スキルがあればそういった役割の仕事にもつける。でもミート程の腕があれば店を構えても繁盛するだろう。

我が家は使用人と言えど皆旧知の仲で独特の嫌な空気もない。

これから使用人が増えると言うがまた父上達の知り合いが増えるのだろうか。彼らの関係は俺には分からないことが多いが、使用人と主人という垣根を越えた信頼関係があるというのは羨ましい物である。

夕食を終え、俺たちは風呂へ入る。もちろん家族全員でと言いたいところだがこの屋敷の風呂はそんなに大きく無く別々で入るのだ。父上はここばかりは改築が必要だな。と言っていた。風呂には拘りがあるのは良いことだと元日本人ながら思うのであった。




そして時は過ぎあっという間にエルグランティ公爵家で行われるパーティを迎えるのであった。






祝ブクマ70超え!みなさん読んでいただきありがとうございます。これからも皆さんに励まされながら頑張りたいと思いますので応援よろしくお願いします。また評価して下さった方改めてありがとうございます。

そして更にPVが10000!?

基本1話3000字目安にしてますがもっと増やせ!とかもっと減らせ!とか意見があれば感想へお願いしますm(_ _)mまだしばらく物語的に大きな動きはないかと思われますがなるべく早い段階で動きが出せたらいいなと思います。あとサブタイトル、話数だけでなくしっかりタイトルつけようかと思ったりしてるのであったらいいなとか、章もつけろ!とか意見感想ありましたらそちらも一言お願いしますw




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ