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ボロい筆箱を拾ったのは理系の秀才でした!?  作者: 表 裏淳
第一章【買えない物は落ちていないか、探すべし】
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第五話【秀頭神尾=変人嘘死=引姫篭裏=雪海無読】

お久しぶりです……表 裏淳です……

へ?元気が無い?ええっとまあ色々ありまして……

風邪。右手捻る。左足の小指を机の角にぶつける。苦手な人と嫌々協力。挙げたらキリがありません。

投稿が十日も遅れてしまい申し訳ありません。

気を取り直して前書きです。

今回はアテナの登場により翼に変化が!?そして大誠の死……

どうぞ、ご堪能できるのであればご堪能ください。こんな駄作に……

それでは……ボロ秀・第五話どうぞ。


 「神乃、貴様の席は……あそこにいる筆無という黒髪の男子の前だ」


 「先生、黒髪男子はたくさんいます」


 「窓側で寝ている女子の前にいる男子のことだ」


 「分かりました」


 神乃と先生はまるで親子みたいに似ていて軽くドッペルゲンガーをみた気分になる。いやマジでそっくり。本当に。


 「……Zzz……」


 「おい……寝たふりは止めろって」


 「……Zzz」


 「……はぁ。さっき起こしたはずなのに何時の間にか本気で寝ていやがる」


 「……ZzzZzz」


 今コイツはうつぶせに寝ているので顔が見えない。勿体無いな。コイツもそれなりに顔はいいのに……。

 そして俺が翼に構っている間に前の席までたどり着いていた神乃。その目は間違い無く俺が婆ちゃんからいい拾い物として貰った筆箱に焦点を合わせている。


 「この筆箱……一体何処で?」


 「転入生には関係無い事だろ?」


 「質問に質問で返すとは……貴様、私の話を聞いていなかったのか?」


 「話?ああ、生憎興味が無い奴の戯言……否被害妄想は聞いてもなんにもならねぇだろ。だから――――」


 「貴様!」


 人の話を最後まで聞かず俺の胸ぐらを掴んだ神乃。正直、顔と胸部がかなり近い。


 「何だ?俺にとっての事実だ。今日初めて合った奴に何で興味を持たなきゃいけねぇんだ?」


 俺の返しにイラついたのか胸ぐらを掴む手にやや力がこもっていく。美顔に筋が浮かび上がる。


 「その筆箱は返して貰うぞ……!」


 「はっ……これがお前の筆箱だっていう証拠でもアンのか?」


 「白の無地。そのような珍しい筆箱が出回っている筈が無い」


 「わからねぇぜ?世の中は広い。これが出回っていたって何の不思議も無いと思うが?如何か?」


 「それがこの世に二つとて在る訳がない!」


 「何でそんな事が言える?」


 「私しか持つことを許されていないからだ!故に貴様の様な人間がそれをもっていて良い筈が無い!」


 何様のつもりだ、この女は!自分の方が格上みたいな言い方といい俺の切り返しにも食らいついてきやがる!


 「貴様等いい加減にしろ!!」


 『なっ!?』


 突然、春日先生が吠えた。まるで百獣の王ライオンのように勇ましかった。というか恐い。


 「教師はスッこんで――――」


 「授業中だ!!」


 「ぐっ!」


 「筆箱が無いと授業が――――」


 「隣から借りろ!!」


 「うっ!」


 何て遠吠えだ……神乃も息詰まっている。俺自身も……糞っ!


 「二人、席に着け。それから筆無、後で職員室に来い」


 「何で俺だけ!?」


 「話がある」


 まさか、昨日のプリントか?面倒だな。根に持つから結婚もできねぇんだぞ。


 「HRはしない。このまま授業に入る。そこの馬鹿二人のせいだからな」


 糞、反論出来ない。こんな時は、あの方に救いの眼差しを!


 「あの、先生……」


 来た!救いの手!ナイス襟沢!


 「襟沢、何だ?」


 「流石にHRをしないって言うのは……生徒会や委員会からの報告とかもあるかもですし」


 「フン、今年の生徒会メンバーは優秀だ。一日二日連絡が遅れようと問題ない。委員会も同様だ」


 「あ、先生ちょっといいですか?」


 襟沢が押され気味なところにいいタイミングで大誠が挙手する。いけ、大誠!


 「何だ、貝塚?」


 「そう言えば、生徒会長が先生に話があるそうです」


 「そうか。ご苦労だったな貝塚」


 大誠の援護射撃も虚しく終わった。役にたたねぇな変人。大人しく鼻の下でも伸ばしてろ。

 俺が思った通りに大誠が神乃を見て鼻の下を伸ばしていると急にバン!と机を叩く音が後ろから聞こえてきた。やっと起きたか。


 「さっきから五月蝿い」


 「築谷、貴様は――――」


 「寝れない。静かにしろ」


 「何だと、貴様。教師に向かってその口の利き方は何だ?」


 「教師など学生に勉学を教えていればいい。それに教師は生徒が居なければ給料も貰えない。お前達はボク達が居なければ生活すら危うい。感謝してほしいものだ」

 

 「築谷、貴様に教えてやろう。教師は貴様等学生を正しき大人にする為に存在している」


 「能書きはいい。授業を始めろ、教師」


 「フン……言われた通り授業を始めてやろう」


 スゲェ。翼が春日先生に勝った。久しぶりに見たなこんなに喋る翼は……ん、何か怒ってるのか?座る動作から苛立ちが感じられるぞ?


 「ZZZ!!」


 いびきを態と立てるところからするとやっぱり何か怒ってるな。どうしたんだ?


 「貴様、名は?」


 「睨みながら人の名前を尋ねる時はまず相手に睨まれてから自分の名前を言いやがれ」


 「言葉遊びに(うつつ)をぬかすではない。もう一度聞く。貴様、名は?」


 「筆無秀。まあ、覚えたくないなら別に構わないぜ。俺もお前の名前はもううる覚えになってる」


 「否、覚えておこう。そして私の名も覚えておけ。私は神乃アテナ。貴様から筆箱を奪い返す者の名ぐらい覚えておけるだろう?低脳な人間」

 

 「耳にかかる髪を払いながらなんて失礼な事を言う女だ」


 「何だ、見とれたのか?」


 「ちげぇよ、ナルシスト。うざいっつてんだ。つうかいい加減離せよ、胸ぐら」


 一体何時まで掴んでるつもりだよ。さっき、髪を払った時なんか態と顔を近づけたように思える。このナルシストがっ!俺には効かないけどな!お前じゃ役不足だ。


 「貴様等いい加減にしろ!そして席に着け!」


 またしてもライオンの怒りを買った俺と神乃はその後ウサギのようにライオンに食われそうになった。


     *


 午前の授業がようやく終わり昼飯タイムと移行しようとした時――――


 「この時を待っていた!」


 突然前の席の人が立ち上がった。その形相がおっかない事になっている。まぁ顔立ちがいいから一部男子は萌えるのかも知れないが…………


 「筆無!お前に聞きたいことが――――」


 こんな時は――――敵のお目当ての品を持って逃げるべし!!!!


 それより翼が何か言っているようだったが…………襲われるよりマシだ!!


 「待て!筆無!逃がさんぞ!!」


 「誰が待つか!」


 そう、返し俺と転入生は廊下をもうダッシュした。教室のドアを壊してしまうぐらい…………。


 その後・大誠・アリア・綾     


 「おうおう、早くも仲が良いなあの二人」


 「貝塚君、神乃さんの残り香を嗅がないの。アリアちゃんに怒られちゃうよ?」


 「だ、誰がこんな……爽やかなイケ――――じゃなくて変人に怒るもんですか!」


 「今本音が聞こえたような……」


 「アリア大丈夫か?顔が赤いぜ?」


 「ちょっと、顔近づけないで!?」


 「赤みがどんどん広がっていってる?お前本当に大丈夫か?」


 「大丈夫だから、離れなさい!?」


 「ぐへっ!?」


 「アリアちゃん……何も蹴り飛ばさなくても……」


 「あ!大丈夫!貝塚!?」


 「アハハ……こっちも仲が良い……のかな?貝塚君血反吐と鼻血の両方を出しちゃってるし…………」

  

 その後・雪海


 「…………」


 ペラペラペラペラペラペラ(本のページをめくる)


 「………………」


 ペラペラペラペラペラペラペラペラ


 パタン(本を閉じる)


 サッ(新しい本を机の中から出す)


 ペラペラペラペラ 

 

 その後・翼


 「Zzz」


 全く秀の奴め。ボクが学校に来ているのだから少しは…………


 「ZzzZzz」


 大体秀は甘い。あんな女子で何を遊んでいる?あの程度一つ脅せば…………


 「ZzzZzzZzz」


 って何でボクは秀に拘っているんだ!?


 「Zzz!!」


 『一体どうした?』


 こんなつまらないクラスの連中と同じ空気を吸っていることだけで吐き気がする!!


      *


 「おっと!」


 「きゃ!」


 「悪い!」


 突然、一年の女子にぶつかりそうになり慌てて体を逸らした。相手は少し驚いていたが怪我はないようだ。

 走りながらの謝罪を後ろに投げ少し速度を上げる。なぜなら――――


 「待て!筆無!」


 「しつこい!」


 神乃という外見は良しのクラスメイトに今までずっと追いかけられているからだ。かれこれ二十分はかなりの速度で走っているのにも関わらずあっちはまだ平気という顔をしている。本当に人間か、アイツ?


 「いい加減諦めろ!お前は俺に追いつけない!」


 「ふ、貴様はそろそろ息が上がってくるのではないか?因みに私はまだ余力がある。諦めるのはそっちだ」


 「冗談じゃねぇ!こっちは昨日急に筆箱が行方不明になったんだ!二回もあの変人から借りるのはゴメンだ!」


 何時まで続くか分からない追いかけっこ。

 このセリフを吐いたことでアイツは少々驚いたようだがまだ追いかけてくる。

 恐らく、鐘がなるその刻まで。

如何でしたか?本日のボ――――

「ちょっと待ったぁぁ!!」

ん?何かな筆無秀君?君の出番は終わっただろうに。

「何だ!あの前書きは!もの凄いネガティブじゃねぇか!!」

仕方ないだろう。色々な事があったのだから。

「だとしても自分の作品に私情を持ち込むんじゃねぇよ!?」

それは……ごもっともです。

「いいか?これからもあんな前書き書いたらお前の出番を減らすぞ!」

え?前書きと後書き担当の自分が?

「そうだ。これからは俺たち本編のキャラが後書きを担当させてもらう!」

そ、そんな!?ただでさえスポットライトに当たらない自分がこれ以上出無くなったら……忘れ去られてしまう!?

「これは下克上と取ってもらっても構わない!俺たちは本気だ!」

くっ!譲らない!これだけは譲らないぞ!

「なぁ知ってるか?人間の体は二百二十五度まで捻ることが出来るんだぜ」

え、ちょ、止めて自分体が硬――――

ボキ、バキ、グニョリ、グニャリ

ギャァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!

*後日から作者の担当していた前書きと後書きは私達本編のキャラが承ります。by襟沢綾

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