First World -全ての始まり-
この物語は運命的ななにかを感じることができるかもしれませんが、おもしろくないかもしれません。それを了承した上で読んでください。
—人々の運命は幾重にも交わり、互いに影響を与えてゆく―
—これは、最初の運命の物語である―
とある町に中流企業に努めている一人のサラリーマンがいた。男の名前は山川広太という。
広太は毎日変わらない毎日を退屈そうに過ごしていた。
彼の人生はとてもつまらないものだった。
季節は夏、広太はいつもと同じ道を会社に向けて自転車をこいでいた。今流行りの自転車通勤というやつだ。
「退屈だなぁ、だがこれといってやりたいことも無いんだよな。」
と、独り言をつぶやきながら人生は今までと同じようにこれからもつまらないのかと考え、気分がリーマンブラザーズの株価並みにどん底に落ち込み、脇道のT字路に差し掛かったとき、それは突然起こった。
突然、広太の左側から車のブレーキ音が聞こえた。
運良く広太は車にはねられる事もなく、運転手に強く怒鳴られるだけですんだ。
かなりきつい怒鳴り声で耳に響いたが、そんなことよりも、『車に轢かれかけた』という非日常的な事実が広太の心の奥に突き刺さった。
——世の中にはまだ面白い事がある
そう考え、広太は面白い事が身の回りに無いか目を光らせた。
すると、なぜかその時の広太には身の回りの全てが面白く見えた。
空を優雅に飛ぶ鳥、空間を最大限に利用した高層マンション、地球の七割を占める大海原、それら全てが美しく、壮大で、面白い物であるということに、広太は気付いたのである。
—『山川広太』という男は赤の他人である『車の運転手』に運命を変えられた―
—それは彼の人生を明るいものに変えた―
—このように人は、他人に影響を与えていき―
—他人に影響を与えられてゆくのである―
—人々の運命は幾重にも交わり、互いに影響を与えてゆく―