第二話 国王との面談
「あの!すいません!」
いくつかの日用品を買い、カンタウスから出ようと思ったとき、話しかけられた。
冒険者組合の人だった。
「なんでしょう?」
「あなた、冒険者組合で能力を確認しましたよね?」
「はい、しましたけど...
これですよね?」
そういって、腕輪のスイッチを入れる。
そして、自分の詳細が表示された。
名 前:吉本健也ケンヤ・ヨシモト
種 族:人間ヒューマン
ラ ン ク:E+
体 力:250
スピード:250
力 :200
能 力:『バリア繰り』『能力鑑定』
耐 性:痛覚耐性
「これがどうしたんですか?」
「実は、あなたが獲得した能力、二つとも前例がなく手ですね...
そもそも、能力を持っている人が少ないんですよ」
初耳である。
「ひょっとしてですが、あなた...転生者ですか?」
「はい、そうですが...」
「これ以上はここで話すのは危険ですね。一度冒険者組合に戻りましょう」
そういってもう一度冒険者組合に戻った。
そこで、様々なことについて聞かれる。
「『バリア繰り』はどんな能力なんですか?」
「『能力鑑定』ってどんな感じなんですか?」
「能力の進化はしましたか?」
すべてにこたえる。実演して見せることもあった。
ある程度能力について聞かれ終わったところで、突然こんなこと言われてしまった。
「この国の王が、あなたとの会談をご所望だそうです。行ってあげてください。」
王が会談を求めているだと!?そんなこと、いつ聞いたのやら...
とりあえず招待状をもらい、王のいる城へと向かった。
─*─
カンタウスの城。とても荘厳な作りになっていて、The城、という感じだった。日本の、というよりは世界のだけど。
中に入る。すると、衛兵に止められ、招待状の確認を求められたので、提出する。
その先は、城内部へと続く一本道であった。
そして、途中で侍女に止められ、なぜここに来たかと言われた。
王に会うためだと伝えると、一つの部屋へ案内され、王が許可されれば、玉座がある部屋へ行き、会談するらしい。
その時を待つとした。
今日は訓練とか何一つやってねぇなぁ~
そんなことを考えていると、呼ばれた。
そして、玉の間へと赴く。
玉座。石造りの部屋の中に、中心奥の部分へとつながる階段があり、よくある部屋だった。
最上部に座るのは、カンタウスの国王。シゲノブという。
そうこうしているうちに会談が始まったので、聞かれたことにこたえることにした。
聞かれてもいないのに答えると、怒られる可能性があるからね。
「お前の名前は何という。」
「お初にお目にかかります、シゲノブ王。私の名は、吉本健也です。」
「なるほど。
お前は転生者だと聞いたが、本当か。」
「そのことに関しましては、本当です。」
「成程な。」
やばい。王との会談は結構疲れる。なれない敬語を使っているが、あっているか不安である。
すると、王が部下を部屋から退出させ、二人での会談を行いたいと言い出した。
部下が全員下がると、王はこちらに来て、突然話しかける。
「お前、日本出身か?」
なんと。日本ということはもしかして...
「そうでございます。ひょっとしてですが、シゲノブ王も、転生者ですか?」
「ああ、そんな堅苦しくならないで。普通に話してくれたらいいから。」
「あ、じゃあ遠慮なく、重信と呼ばさせていただきますね。
それで、今回はどのような用件で?」
「実は、自分60年くらい前に転生してね、そこからなんやかんやあって今は王様なんだけど、仲間がいなくてね...」
聞けば、名は岡本重信。60年位前に転生したといわれても、とてもそうは見えない。30代くらいである。
仲間がいないというのは本当のことのようだ。
部下は部下で、話せる人はいない。
対等な他国家のトップも、自国の自治に忙しい。
そして転生者もいないので、相当退屈だったとのこと。
「これからは、ちょくちょく会いに来てくれていいからね。」
「ありがとうございます。ところでなんですが、あなたの能力は?」
「俺は、『自在洗脳』といって、自分より格下の相手には、自分の洗脳が利く、ということらしいのだけど、あまり使ったことはないんだよね...これのおかげで、自分が転生者だということを隠せているんだけどね。」
「成程。ところで、自分の立場は、いまだに旅人ですが、こんなことしていいのでしょうか?」
「ああ。どうせ話しておかなければなるまい。壁に耳あり障子に目ありというからな。
俺たちは転生者仲間だ。仲良くしようや。」
「はい!」
ということで、王との会談は終わった。
話した通り、重信は自分直属の部下にだけこのことを話したという。
それに対する部下の反応は様々だったが、みな「自分にとっての王様は、重信だけ」ということを伝えてくれたらしい。頼もしい限りである。
─*─
結局城を出たのは夕方になっていたので、宿屋に泊まることにした。
食事は晩御飯のみで、
とても質素なものだった。
風呂はない。
日本レベルを知っている自分からしたらそこまでサービスはよくなかった。が、この国では、最高水準を目指しているらしい。
そんなこんなでカンタウスを後にした。
なぜかアクシデントはあった者の、大丈夫のようである。
そして、自分の生活場所(野宿所)を目指したのである─
初めての人間の国に行きました!
なんかいろいろ急な展開になりました...
変じゃないならいいですが...




