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ぼくの友達は? オバケのおじさん。

作者: 七瀬
掲載日:2021/01/28





ぼくは、ずっと子供の時から一人だった。

親も兄弟もいないぼくは、ずっと孤児院で育ったんだ。

そこでは、たくさんのぼくと同じぐらいの歳の子供たち

がいたんだ。

ぼくと仲良くなったマサルという男の子もいたのだけど? 

ぼくが5歳の時に、マサルは4歳だった。

彼は、養子縁組として知らない家族にもらわれていったんだよ。

ぼくも、養子縁組でもらわれて行く予定だったけど?

知らない人の前だと、本当のぼくを出すのが怖くて。

変に騒いだり、怒ったり、駄々をこねたりしてその家族に

嫌われるようにしていたんだ。




・・・だからなのか?

ぼくを、引き取ってくれる家族がなかなか見つからなかったんだ。





 *



・・・だけど?

ぼくにだけ! この孤児院に来た時から見えるオバケがいたんだ。

ぼくには、普通のおじさんに見えたんだ。

そのおじさんは、どうやら? ぼくにしか見えないみたい。

おじさんが、マサルに話しかけている時も、マサルは気づいていな

かったみたいだし、だから! ぼくが、マサルに言ったんだよ!


『マサルの横に、知らないおじさんが居るよ。』

『えぇ!? サトシ兄ちゃん! 何言ってるんだよ! そんな

おじさんなんていないよ!』

『ひょっとして? マサルには、見えてないの?』

『どうしちゃったんだよ、サトシ兄ちゃん? 頭でも打ったの?』

『い、いや? もういいよ!』

『・・・ううん。』


 


 

 *



マサルが、養子縁組として知らない家族にもらわれて行く事も

予め、知っていたオバケのおじさんは、、、?

ぼくに、こんな事を言っていたんだ。



『あの、マサルという男の子。 もう直ぐ、知らない家族にもら

われて行くぞ! 良かったな! とっても優しい家族だよ。

『えぇ!? オバケのおじさんには見えるの?』

『まあな! だが、サトシ! お前は、まだまだ先の話だ!』

『わーい! ぼくは、まだ行かなくていいんだー!』

『サトシは? 養子縁組で知らない家族にもらわれて行きたくな

いのか?』

『ぼくは、ずっとココに居るんだ!』

『まあ、いつかサトシも、ステキな家族ができるよ。』

『オバケのおじさん? どういう事?』

『・・・今は、知らなくていい!』

『なんだよ、それ?』




マサルが、いなくなってからは、、、?

ぼくは、オバケのおじさん以外の人に心を開かなくなった。

孤児院の先生たちも、ぼくを養子縁組に出そうと必死だった。

ぼくは、ずっとココに居たかったから?

どうにか? 行かなくて済むようにしていたんだよ。

それに、オバケのおじさんとも離れたくなかったしね!

オバケのおじさんは、いつもぼくの味方になってくれたんだ。

どんな時も、いつだって! 

ぼくの味方は、オバケのおじさんだけだった。




 *




・・・でも? ぼくが18歳になってぼくはこの孤児院から

出なくては行けなくなった。

その時に、孤児院の校長先生がぼくに最後に話してくれた事

があったんだ。



『サトシ! 君に話していない事が一つだけあるんだ!』

『えぇ!? なんですか、校長先生?』

『君のお父さんの話だよ。』

『ぼくの、お父さんの話ですか?』

『あぁ!』

『君のお父さんは、いつも君と一緒に居る! そこに居るの

がお父さんだよ。』

『えぇ!? 校長先生は、見えるんですか?』

『あぁ! ずっとね!』

『彼が、君の本当のお父さんなんだ!』

『そ、そうですか、でも? もう死んでますよね。』

『あぁ! でも、ずっと君の傍に居るよ。』

『ありがとうございます、校長先生! ぼく、お父さんと一緒

にこれからも頑張っていきます!』

『あぁ! そうしなさい! お父さん、サトシをよろしくお願

いします!』

【・・・・・・】

『おじ、いや? “お父さん”が、分かりましたって!』

『おっ、そうか! じゃあ、行ってこい!』

『はい!』





ぼくは、こうして!

この孤児院から、巣立っていった。

オバケのおじさん、いや? お父さんと一緒にね!




最後までお読みいただきありがとうございます。

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