プロローグ
週一くらいのペースで書いてく予定です。(あくまでも予定)
洞窟の中
「ゴアアアァァァァァ!」
響きわたる断末魔を残し、先ほどまで暴れていた巨体は散った。
「参ったなぁ。この魔法は使えないな、素材が取れない。」
そう言って俺は手にしている杖を下した。
「一発って…あれでもここのボスモンスターなんだけど。」
と、ややあきれ気味に彼女は言う。
「たまたま属性相性が良かっただけ。相手は土、今使った魔法は風属性。」
そういうと、彼女はまた言い返そうと息を吸うが「言っても無駄ね。」とあきらめてさっさと帰る準備を始めた。
俺の荷物は彼女にすべて任せてある分何もすることがなかったので彼女の支度を待っていた。
ふと上を見上げる。
何ヶ月たった?
そう思い、あの日を思い出す。すべての元凶であるあの日を。
「お客さぁん。朝ですよぉ。」
その声で俺は目を覚ました。
「おはようございます。」
そういいながら窓から差し込む朝日に目を細める。
うーんいい朝だ。
小鳥はさえずり、心地よい風が窓から流れ込んできている。
おかしい。
その違和感を感じたのは明るさに目が慣れてきたころ。
木造でコテージを思わせるような作り。
見たことのない整った部屋。
いつも寝ている部屋は白い壁にベッド一つの空間。
しかし今いるのはそこでは無い。
そもそも一人暮らしの俺に"朝ですよぉ"と声をかける人物がいない。
そして、
目の前には赤い髪の毛と燃えるような赤い瞳の、自分と同じ16、7歳くらいの少女がいた。
何が起きている.....
寝起きの頭をフル回転させて、昨日の記憶を掘り出す。
昨日は夜遅くまでネットゲームをしていた。
クエストが終わり、報酬を確認した。何時間にも及ぶ大規模クエストで疲れがどっと押し寄せた。だから、報酬を貰ったことを確認した後すぐにログアウトしてしまった。
そのクエストの報酬は確か…。
疲れていたためにあまり深く考えていなかったが、あれは何だったか…
10秒ほど熟考した末、その報酬欄にあったものを思い出す。
その瞬間サーっと血の気が引いた。
「おいおい、嘘だろ。」
そのクリア報酬とは、
”異世界転生”
だった。
700文字くらい…すくねーなー
誤字報告ありがとうございます。
さて、少し解説。
クリア報酬が異世界転生だったら誰でも気づくでしょうが!って思う人も居ると思いますが、
それでも気づかないくらいつかれてたんでしょうね彼は。あらすじにもにあるように彼はこのゲーム最強と呼ばれたプレーヤーでした。彼のステータスはもちろんのこと相当なプレーヤースキルがあったのも関わらず、ここまで疲労するというのはどんなクエストだったのでしょうか。詳しいことは今後明らかになっていく予定です!
少ない文でしたが読んでいただき本当にありがとうございます。