キャプテン
嘘・・・・・
振りかえったら、歩いてくる海斗君と目が合っちゃったよ、海斗君は私の事なんか知らないのにね。
「中山海斗です。サッカー部入部します。よろしくお願いします。」
さっきの一也君の時と同じだ教室がざわついてる、
「○○中の10番じゃん」
「あいつ知ってるよ」
「すげぇ・・・・」
なになに、なんなの、何でみんな騒いでるんだろう、一也君と海斗君って・・・もしかして有名人なの?
「ねえ、結香ちゃんあの二人なんなの?、知ってる?」
「知らないって、だって引っ越して来たばっかりだよ私は、後で聞いてみよう」
いいタイミングでチャイム
「はい、とりあえず休憩」
先生、グッドタイミング
一也君が椅子のむきを変えながら、
「どうだった、俺のあいさつ」
「別にどうってないでしょ」
結香ちゃんと話してる一也君に
「ねえ、一也君と海斗君ってなんなの?、何でみんなが知ってるの?」
「俺は別に有名じゃないよ、海斗は南中で10番だったから、だろ」
「南中で10番って何?」
「えーとですね、七海はサッカーって知ってますか?」
「バカにしてる!サッカー位知ってるよ」
「じゃあエース番号は知ってますか?」
「1番」
結香ちゃんがゲラゲラ笑いだした、何がおかしいんだろう、エースだから1番でしょう。
「七海はサッカー知らないなぁ~」
「見たことはあるよ」
「サッカーの話の前に、ちゃんとか君とかやめようよ、話しにくい」
「私も思ってた、今から止めね」
結香ちゃんも思ってたのか?男子の名前を呼び捨てって抵抗がチョッとあるけど・・・いいか、なんだかJk みたい。
「須藤って南中のキャプテンでしょ!」
一也にクラスの男子が話し掛けてきた、キャプテンだったの?スゴイ、サッカー知らなくてもキャプテンがスゴイのは分かる
「そうだけど」
「県大の決勝見に行ったんだよ、凄かったよなぁあの試合、惜しかったし、俺は南中 」
「ごめん、トイレ行ってくるは」
一也がわざと話を遮ったように感じたのは私だけかな?、
「七海は部活入るの?」
「結香は?」
「私は入らないよ、バイトするんだ、もう決めてあるし、今日から出勤」
「えぇぇぇ、今日から、スゴイ」
チャイムがなった、すごいなぁ、私は一也の態度がなんだか気になってた。