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パンドラゲーム  作者: モノクロ
3/3

イメージで世界は変えられるか? -2-

投稿に時間がかかりました。登場人物が増えるまでは話の進みが重くなりようです。頑張ってください。

(あの子は誰だろう・・・)


目の前に小学校4年生ぐらいの男の子がいる。僕なんかよりも背が高く


て、体も大きくてっ、あれ?僕も小さくなってない?鏡がないからわ


からないけどいつもより目線が地面に近い。


(これ、夢かな?だとしたら目の前の子は誰?)


僕は夢をよく見る。本を読んでいるせいかな。そのストーリに入り込


んだ気分になる。時に英雄に時に神様に、夢の中では僕が主人公だ。


何でもできて悪者をやっつけることができる。そして物語は必ずハッ


ピーエンドで終わりを迎え、朝が来る。なんて都合の良い世界。けど


この夢を見ると僕は気分が良くなる。だから僕は夢が好きだ。けど今


日の夢は不思議な感じの夢だった。リアルではあるが物音が一切しな


い。前の男の子が何か話しているが聞こえない。男の子がボールを手


にして少し離れていった。こちらを振り返り笑顔で話している。


(何を言ってるんだろう?これって僕の記憶かな?・・・でも僕、小


学生の時にあんな遊んでくれる先輩いなかったけど。)


男の子がボールを投げる。思っていたよりも早いスピードで飛んでき


て僕はとれずに後ろに逸らしてしまう。男の子は両手を合わせて少し


笑顔で“ごめん”のポーズをとっている。

僕は後ろに逸らしてしまったボールを見つけ、男の子に振り返るとす


でに男の子はいなかった。


(あれ?さっきまでここに・・・)


とたんに背景がゆがむ。頭が痛いのを感じ、目を開けたときにはお祖


父さんの家に戻っていた。


(なんだったんだろう?)


よくわからないままだったがお腹がすいていたのを思い出し部屋の扉


を開ける。階段を降りようとして止まる。


下にはさっき見た夢の中にいた男の子が手を振っている。変な汗が出


る。男の子はおいでと誘っている。離れの玄関の鍵はしていないが正


面の入り口の鍵はしているから無断で入ることはまずない。あるとす


ればいたずらに入ってくる場合だけだが同じ顔っていうのは考えにく



(まだ、夢見てるのかな?)


少し気味悪い思いをしながら階段を1階へ下りていくと男の子は奥の部


屋に入ってしまった。あの部屋は確か、2年前にお祖父さんが逝ってか


ら誰も片づけていないのでそのままの部屋。あそこに何かあるのだろ


うか?

部屋の扉を開け、中に入る。カーテンの閉め切った窓から少し漏れる3


時の頃の日の光に照らされてほこりがキラキラしている。空気がこも


っていて少し暖かく、物の饐えた匂いがしている。

ふと見ると部屋の奥で男の子が手を振っている。僕は箪笥を避け、机


の下をくぐり、男の子のところまで行くとすでにいなかった。


(あれ?どこに・・・)


きょろきょろとあたりを見回すと何かにつっかかりこけそうになる。

カーペットが一部めくれている。ん?なにか金属の取っ手みたいなの


がある。カーペットをめくってみると床下収納のようなものがあった



(こんなもの、あったんだ。でも古い家の地下に収納スペース?何か


あるのかな?)


僕は今、どきどきしてる。なんか冒険してるみたいで、少し興奮して


る。あの男の子を追いかけていて少し怖くて、こうこのまま不思議な


世界に迷い込んでしまう物語とか勝手に思っちゃってる。


呼吸を整えた後、ゆっくりと床の取っ手を上に引っ張る。長いこと使


っていないみたいだ。硬くなってしまっている。それでもがんばって


引っ張ってみる。


ガコンッ


勢いよく外れて僕は尻餅をついてしまう。


「いてて、でも開いたな。」


中を覗き込む。真っ暗で下が見えない。降りられるように梯子は取り


付けてあるようだ。

何か灯りのとれるものはとあたりを見回していると棚にランプが置い


てあった。古そうなガス式のランプ。燃料はとりつけてある。使える


のかと心配になりながら試行錯誤していると灯がともる。ゆらゆらと


している灯を調節し、ランプの持ち手に落ちていたロープを結わいつ


け、梯子の側からそろそろと下ろしてみる。深さはそこまでない。気


を引き締めてゆっくりと降り始める。離れの地下1階はそんなに広くは


なかった。物置部屋のような正方形の間取り。四方をコンクリートに


囲まれている。ただ一つだけ異様なのが目の前にあるのこの木製の扉


古そうだかとてもきれいな扉だ。未来の猫型ロボットがような取っ手


付けたこの空間に合っていないもの。


(隣に部屋があるのだろうか?)


ゆっくりとドアノブへと手を近づけていく。ひどく喉が渇くのを感じ


ながら僕は扉をそろりと開き、そこで意識がぷつりと切れた。


>次回予告<


扉を開けるとそこは、、、狭間だった!?

52人の挑戦と葛藤。想士が悩み、選んだ道筋とは?

そして、新キャラ登場(やっと会話ができる。)


次回も期待してください。

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