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彼女とわたし  作者: ささ
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「こんにちはー」

玄関前に辿り着くと村岡さんが出迎えてくれた。


「こんにちは。今日も暑いですね」

首に浮いた汗を拭いなからスリッパに履き替える。


暑さが厳しいことを話しながら館内に入っていく。

広い部屋のテーブルに彼女を見つけた。


「こんにちは美智子さん。ご機嫌はいかがですか」

顔が見えるように回り込むと声をかけた。

「あらあら、まぁよくいらっしゃいました。暑い中来られるのは大変だったでしょう」

目を大きく見開き、その後に笑みを浮かべた彼女はわたしの手に手を伸ばしてくる。


「熱い、気持ちいいわ」

そう言いながらわたしの手を取り頬を寄せている。嬉しい嬉しいと言葉を繰り返している。


「わたしは美智子さんの手が冷たくて気持ち良いですよ」

握られた手はそのまま、天気の話しや最近の出来事を話す。彼女の目はきらきらと輝いていた。


彼女と話している間にひと雨降ったようだ。茹だるような暑さは多少軽減されている。

暗くなる前に帰ることにして、また来ることを告げて席を立つ。


美智子さんは名残惜しげに手を放すと

「絶対また来てくださいね」

と何度も言い玄関先まで見送りに来て姿が見えなくなるまで手を振り続けていた。

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