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第17話:2つ目の任務

話が更新される度に見てくれる方、愛してます

コンビニの駐車場には2台の車が止まっていた。

『テレン』

自動ドアから出てきたのは、両手にコンビニ袋を下げたシンと手ぶらの篠原だった。

シン「俺に持たせんなよ」

?「あ、おつかれさーん」

横から声がかかる。

シン「あ、三浦さん!白石さんも!」

眼帯をつけた三浦、補聴器をつけ煙草をくわえた白石が立っていた。

三浦「よ」

白石「おつかれ。あれ緊急任務の…高崎」

篠原「篠原です」

三浦「一文字も合ってないやん。なんで2人一緒?そこ仲良かったん?」

シンがくるりとその場で回って篠原を手で示す。

シン「紹介します、俺のバディです!とんでもなくアホです」

篠原「お前に」

三浦と白石が遮る。

「お前は言えへんやろ」

シン「なんで?」

白石「今から任務か?」

篠原「はい、あと2つほど任務を」

シン「はいバカー!ほらね言った通り!」

バカにした顔に篠原のビンタが飛んできた。

三浦「あぁ月収狙ってるんやな?」

手のひらにグーをポンと当てる。

篠原「はい。お二人は月収だと耳にしたことがあるのですが…」

三浦「そうやで凄いやろ!」

白石「9割俺のおかげやけどな」

三浦「それはない」

つかみ合いを始めた。

三浦「あでも俺ら殺し課から移ったんよ、殺し課以外は月収だし」

シン「えぇ?!怪我が原因ですか…?」

三浦「そーそー戦闘不向きだからって情報課に飛ばされたんよ」

三浦は左目の眼帯を指さしてそう話した。

白石「俺も音の方向が分からないからって隠蔽課に移された。ま戦えるけどな」

補聴器をつけた右耳を見せる。

シン「そうだったんですか…ご冥福をお祈りします」

三浦「それ死んでね?」

篠原「よろしければ月収を手にした方法教えていただけませんか?」

三浦「ええよ!あーそうやな〜同盟組織に名を売るといいで。合同任務とか」

白石「にしてもセコいよなぁ月収になる条件が明言されてないの」

篠原「ありがとうございます」

深々と頭を下げる。

シン「お前ほんとに篠原か…?」

2度目のビンタが飛んでくる。

白石「そんな堅くなくてええよ笑」

三浦「気楽にしてや。そうや、俺ら任務ついてったろか?戦闘不向きってだけでできんわけちゃうし」

篠原&シン「いいんですか?」

三浦「しゃーなしな!コインパーキング停めてくるから待っとって」



暗い道にライトが付いた車が走る。

篠原「運転ありがとうございます」

白石「気にせんで。…すげー任務やな。」

書類を見ながら片手運転。

白石「警察がターゲットか」

篠原に書類を渡す。

シン「やっば〜!!」

三浦「ミスしたら終わりやね」

シンはゼリーを食べながらネクタイをきつく締め直した。

篠原「ターゲットはストーカー被害の通報が入ったものの仕事をせず、挙げ句の果てには『被害妄想だろ』と吐き捨て、通報者はストーカーに殺されてしまったようです。依頼者はその通報者の従姉妹だそう」

篠原が持っていた書類は、くしゃりと歪んでいた。

三浦&白石「クソやん」

その声は、どこか淡々としている。

シン「さっきも思ったけどなんでそんな詳しく知ってるんだよ?」

書類をシンの顔に押し付けた。

シン「見えん。」

篠原「ターゲットの書類の裏に書いてある、ちゃんと見とけアホ」

シン「毎回一言余計だろ!」

三浦「でも依頼の動機見る奴珍しいよな〜」

篠原「え、そうなんですか?」

三浦「任務になにか直結するわけでもないしな」

白石「俺も見ーひん、篠原はなんで見るん?」

篠原「俺は…その、殺しの罪悪感を減らすためというか」

白石と三浦は眉が少し上がった。

三浦「ほんと珍しい奴やな!笑」


しばらく車を走らせると見えてきたのは、いたるところがネオンにライトアップされている繁華街だった。車窓に看板の鮮やかな色が次々と反射していく。

シン「明る!!すげー!!」

煙草や焼き鳥屋の煙が立ち、笑い声話し声、クラクションが入り交じる。

三浦「ちょ繁華街は聞いてないって!俺明かりに弱いんだけど!」

両目を手で覆う。

シン「大丈夫ですか?」

白石「暗い裏を通るからそれまで目つぶってろ」

白石は三浦の首根っこを掴んで人混みをかきわける。シンや篠原は人と何度もぶつかり、視界が揺れて定まらなかった。歩き続けると、にぎやかな音と隙間に差し込む光が頼りの薄暗い裏道につく。

三浦「お〜…ちょ20秒待って」

まばたきを多くする。

シン「ほんとに大丈夫ですか?無理せず車にいても…」

三浦「大丈夫大丈夫!片目ないと光に慣れるのちょ~遅いんよ…よし、行くぞ!」

白石「この裏道のどっかから入れるキャバクラにいるらしい」

篠原「よく遊んでられるな…通報者が亡くなったのはここ数ヶ月の話なのに」

篠原の声は低く、目つきが鋭くなっている。

三浦「店の中にいるん?じゃあ俺ら待機?」

白石「いや、ターゲットの電話番号、書類に書いてあんねん。ここから電話して呼び出して終わりや」

書類を見ながら携帯をいじり、耳に当てる。

三浦「うちの情報課って優秀やね」

白石「もしもし、ちょ俺のこと覚えてるー?中学一緒だったんだけどー」

声色を変えて、別人かのように電話を始めた。

シン「あれ誰すか?」

三浦「関西弁なくなったらモブやな」

小声で話す2人を真顔で見つめる白石。

白石「そうそうでさー今近くにいるから出てきてくれん?飲もうよ」

三浦「なんか胡散臭」

シン「詐欺向いてないっすね」

懲りない2人に白石は胸ポケットから取り出した銃を向ける。

2人はすかさず

三浦「ってコイツが言ってた」

シン「言ってません」

と言うが、白石は銃の安全装置を外し始めた。

三浦「えこれガチじゃね?」

シン「誠に申し訳ございませんでした」

篠原「大丈夫ですか…?」

白石は電話を耳に当てたまま銃の装填が終え、あとは引き金を引くだけ。篠原は棒立ち、三浦とシンは即座にその場から走り出した。

が、そのとき─

─ガチャリと白石の斜め後ろのドアが開いた。薄暗く静かだった裏道に、一瞬キャバクラの派手な光と喧騒が流れ込む。

「うぇ〜どこいる〜?」

出てきたのは、顔が真っ赤で酒臭く小太りの酔っぱらいだった。ドアを閉めた酔っぱらいと目が合った瞬間─

─ピュン!白石が発砲し見事首に命中。

ターゲットは首を触りながら倒れ込む。神経毒が体全体に広がり、声にならないうめき声をあげはじめ、数秒もたたないうちに動かなくなった。

白石「よく名乗ってもない電話相手の話を信じるよな」

三浦「お前なんなん?色々と説明しろや!」

シン「怖いなあの人…」

距離が離れたところからそう言う。

白石「いや電話中だったやろ」

手袋をはめ、ターゲットの首に刺さった毒針を抜き、ごみ箱へ放り投げる。

白石「よし、これでターゲットはアル中で死んだと思われる」

篠原はターゲットが倒れたときから顔をしかめていた。

白石「どうしたんや、腹痛いん?」

篠原「いやすみません…その、こんなうめいてるの初めて見て…」

白石「あぁ悪い悪い、当てるとこちょっと下手やったわ」



任務を終えた4人はネオンから遠ざかり、明かりの色も数も違う街へと帰っていった。

篠原とシン「今日はありがとうございました!」

三浦「どいたま!4人もいらん任務やったな笑」

白石「殺し課がんばれよ」

アジトに帰ってきた4人はその場で解散した。

シン「じゃ!俺寮だから!」

篠原に背を向け歩き始める。

篠原「待て。あと1つ任務こなすぞ」

だが襟を掴み止められた。

シン「丁重にお断りさせていただきます。もう疲れた!!」

篠原「あのなぁ…」

アジトの入口で揉めていると、ある人物に声をかけられる。

課長「なにをしている」

シンと篠原「課長!」

「お疲れ様です」

課長「ここで止まるな、邪魔だ。」

「すみませんでした」

シンと篠原は頭を下げる。

課長「…お前たち。明日、同盟組織との合同任務がある。参加しろ」

課長が歩みを止めて、シンたちに振り返る。

篠原「いいのですか?そんな光栄な…」

課長「お前たちの他にもう2人参加する。そいつらは優秀だ、お前らはいないも同然。いざとなれば肉壁となれ。」

シン「えぇまた?!もうその単語いいって…」

篠原がシンを蹴り飛ばす。

篠原「了解しました、貴重な経験をありがとうございます」

課長は無言で去っていった。

シン「じゃ明日のために体力温存しよーぜ」

地面に倒れながら話しかける。

篠原「…そうだな、仕方ない。明日寝坊するなよ」

その場で2人も解散。



肌寒い朝。デスクに置かれた任務の書類を見てシンと篠原は駐車場で待機していた。

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