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大文字伝子が行く217  作者: クライングフリーマン
1/1

『投稿警察』(前編)

編集長が言って来たのは、知り合いが遭った、SNSによる「イジメ」だった。

 ======== この物語はあくまでもフィクションです =========

 ============== 主な登場人物 ================

 大文字伝子・・・主人公。翻訳家。DDリーダー。EITOではアンバサダーまたは行動隊長と呼ばれている。。

 大文字(高遠)学・・・伝子の、大学翻訳部の3年後輩。伝子の婿養子。小説家。EITOのアナザー・インテリジェンスと呼ばれている。

 一ノ瀬(橘)なぎさ一等陸佐・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「一佐」または副隊長と呼ばれている。EITO副隊長。

 久保田(渡辺)あつこ警視・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。皆には「警視」と呼ばれている。EITO副隊長。

 増田はるか3等海尉・・・海自からのEITO出向。副隊長補佐。

 馬場(金森)和子二尉・・・空自からのEITO出向。副隊長補佐。

 高木(日向)さやか一佐・・・空自からのEITO出向。

 高木貢一曹・・・陸自からのEITO出向。EITOボーイズに参加。

 馬越友理奈二曹・・・空自からのEITO出向。

 大町恵津子一曹・・・陸自からのEITO出向。

 田坂ちえみ一曹・・・陸自からのEITO出向。

 浜田なお三曹・・・空自からのEITO出向。

 新町あかり巡査・・・みちるの後輩。丸髷署からの出向。副隊長補佐。

 結城たまき警部・・・警視庁捜査一課からの出向。

 安藤詩三曹・・・海自からのEITO出向。

 稲森花純一曹・・・海自からのEITO出向。

 愛川静音しずね・・・ある事件で、伝子に炎の中から救われる。EITOに就職。

 工藤由香・・・元白バイ隊隊長。警視庁からEITO出向の巡査部長。。

 伊知地満子二曹・・空自からのEITO出向。ブーメランが得意。伝子の影武者担当。

 葉月玲奈二曹・・・海自からのEITO出向。

 越後網子二曹・・・陸自からのEITO出向。

 小坂雅巡査・・・元高速エリア署勤務。警視庁から出向。

 飯星満里奈・・・元陸自看護官。EITOに就職。

 財前直巳一曹・・・財前一郎の姪。空自からのEITO出向。

 仁礼らいむ一曹・・・仁礼海将の大姪。海自からのEITO出向。

 青山たかし・・・元丸髷署生活安全課警部補。EITOに就職。江南えなみ美由紀と結婚した。EITOガーディアンズ(EITOボーイズ)所属。

 渡伸也一曹・・・EITOの自衛官チーム。GPSほか自衛隊のシステム担当。

 久保田嘉三管理官・・・警視庁管理官。伝子をEITOにスカウトした。EITO前司令官。

 愛宕(白藤)みちる警部補・・・ある事件をきっかけにEITOに参加。伝子を「おねえさま」と呼んでいる。愛宕の妻。EITO副隊長。

 愛宕寛治警部・・・伝子の中学の書道部の後輩。丸髷警察署の生活安全課刑事。

 斉藤理事官・・・EITO司令官。EITO創設者。

 夏目警視正・・・EITO副司令官。夏目リサーチを経営している。EITO副司令官。

 筒井隆昭・・・伝子の大学時代の同級生。警視庁からEITO出向の警部。伝子の同級生。

 依田俊介・・・伝子の大学の翻訳部の後輩。高遠学と同学年。あだ名は「ヨーダ」。名付けたのは伝子。やすらぎほのかホテル東京支配人。

 依田(小田)慶子・・・やすらぎほのかホテル東京副支配人。

 小田祐二・・・やすらぎほのかホテル社長。

 大文字綾子・・・伝子の母。介護士をしている。

 みゆき出版社編集長山村・・・伝子と高遠が原稿を収めている、出版社の編集長。

 高島軍平・・・伝子の1年後輩で、翻訳部元部長。

 新里警視・・・あつこの後輩。警視庁テロ対策室勤務。

 矢代正夫・・・フィットネスMFC会員。

 スコット・ガーランド・・・Metal社日本支社社長。

 橋爪警部補・・・普段は、丸髷署生活安全課勤務。EITOの「片付け隊」の任務も担っている。

 福本英二・・・伝子の大学の翻訳部の後輩。高遠学と同学年。社会人演劇団を主宰しているが、年2回の公演活動以外は、建築事務所で勤務している。


 =================================================


 ==EITOとは、Emergency Information Against Terrorism Organizationを指す==

 ==エマージェンシーガールズとは、女性だけのEITO本部の精鋭部隊である。==


 午後1時。伝子のマンション。

 山村編集長が、高島軍平を連れて来た。高島は、ひたすら土下座している。

「もういいよ、高島。現役の頃のことは学達から聞いている。立てこもり事件以降のことは、編集長から聞いている。それより、何か用事があったんじゃないのか?どうなんです?編集長。」

 伝子が尋ねたので、改めて編集長は応えた。

「大文字くぅん。流石ね。『恨みを買います』ってサイト知ってる?高遠ちゃん。」

「普通は、ひとに恨まれることしてしまう、あるいはしてしまった、ってことですが・・・闇サイトですか?」

「そうなの、高遠ちゃんが言った意味とは違う使い方してるのよ。『あなたの恨みを査定して買い取ります』って意味なの。」

「はあ?」夫婦は異口同音に疑問符を口に出した。

「例えばね、高遠ちゃんが高島君をまだ恨んでるとする、例えばよ。恨んでないのはもう分かったからね。で、高遠ちゃんが、そのサイトにアクセスして、こうこうこういうことがあって、恨んでいると、入力すると、『1万円』って金額が画面に出るわけ。ここで、大抵は、なあんだ、悪戯かよ、って忘れちゃうのよ。でもね、翌日、殺されているの。しかもよ、どうやって作るのか知らないけど、電子スタンプ押した感じの電子ファイルが警察に届くって仕組み。私もね。そんな都市伝説、って思ってたら、高島君がそのサイトのことをフィットネスの会員が話していたのを聞いたのよ。闇サイトじゃないのよ。数日後というか、殺された翌日には、もうないのよ。」

「待って下さい。じゃ、今の例で言うと、僕がサイトに1万円払って高島先輩を殺して貰うってことですか?編集長。」

 山村は人差し指を立てて、左右に振って「ちっちっち。」と舌打ちした。

「ちょっと違う。1万円貰うのよ、高遠ちゃんが。」

「ええ?」と、また夫婦はユニゾンした。

「お金は、向こうの支払い?どうやって?クレジットですか?」と思わず高遠は叫んだ。

「電子マネー。ビットコインとかの類い。換金は可能よ。」「ふうん。『共謀共同正犯』になるのか、知らぬ間に。」と、伝子は唸った。

 伝子は、スマホで、あつこを呼び出し、スピーカーをオンにした。

 事情を話すと、「じゃ、嘘みたいな本当の話の4軒目ね。さっき、所轄から上がった報告で私も初めて知ったのよ、おねえさま。私達が闘っていた間に進んでいた。だから、ダークレインボーじゃないわ。そういう声明も出してないし。ひょっとしたら、コンティニューも知らないのかも。今の所、トップシークレットなの。依頼者というか、サイトにアクセスした人間も殺された人間関係も判明している。で、ヒットマンは手掛かりなし。」

「あつこ。『共謀共同正犯』になるのか?」「理屈から言うとそうだけど、ヒットマンを捕まえないと、起訴できないわ。書類送検もね。」

「その依頼者は、保護しているのか?金を貰って終わりの計画とも思えないが。それと、高島のところの会員も保護しないとな。」

 何とかする、と言って、伝子は山村と高島を帰した。そして、至急、そのサイトの話をしていたフィットネス会員に自宅待機をするよう説諭するように言った。

 午後3時。

 久保田管理官用のPCが起動した。「大文字君の危惧していた通りになってしまった。年末年始で、遅れを取った。1番目のサイト利用者が殺された。ご丁寧に契約書類を持たせていた。その書類は、警察に届けられたファイルの書類に追加事項があった。『但し、あなたの命も後日頂きます』という文章だ。」

 ―完―



このエピソードは、「大文字伝子が行く218」に連続します。よろしければ、そちらもお読み下さい。

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