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PM23:24

もうすぐ明日がやってくる

友達にSNSを送るのも微妙な時間、彼氏はつい最近別れたばかり。無性に寂しい。そんな時私の脳から理性という単語は消え、ある儀式の準備を始める。


ニットを着て身体の線が綺麗に映るように、顔は写さない角度は研究済、普段ぬいぐるみだらけのベッドの周りを軽く片付けて準備は出来ている。

写真を何枚か撮る、良し、やはり私の身体は胸はあるがお腹はくびれてへっこんでる。今日もエロい。


ーひまつぶしチャットオレンジー

購入済からダウンロードをしてぐるっと円を描くのを眺めてインストールされるのを待つ。

何度消してインストールしたかわからないな、

と考えながら


『暇だからからも』


この一言をプロフィール欄に書いて投稿。

そうするとあら不思議。


『めっちゃスタイルいいね』

『からもー』

『こんばんはー』

『えんいけます?』


色んな男からこんなメッセージが続々と届く。

こんな写真一枚でなんともバカな連中だ。

「まあこんなことしてる私が1番バカだけどね」

そんな事は自分が1番わかってるのだ。

だけど25という年齢になり皆が仕事や子育てで忙しく、だけど充実している様子を見てしまうとどうしようもない焦燥感が胸を灼くのだ。

自分はやりたい事もなく、好きでもないOL事務という響きはいいが給料は安く、将来的に仕事が存在するかも怪しい仕事を毎日しょうもないミスをして怒られ裏でこっそり泣きながら仕事している事を考えると、せめて何か自分にも一つくらいは取り柄があると思いたくてこんな行動を取ってしまう。

ぽちぽち中身のない会話やくだらない卑猥な会話をする。

ふとスマホの上部を見ると1:14と表記されていた。

そろそろ寝ないとな、と考え、これで最後にする

か、と脳内で1人で会話する。

そんな時に来た『こんばんはー』というたわいもないメッセージのアイコンを見ると黒マスクで顔は隠れているが、髪の毛は少し長め、目は大きく睫毛は長い。耳には赤いピアスがあるなんだかカッコ良さそうなアイコンが表示されている。

「おーカッコいいね。これで最後にしようかな」

脳内ではなく、なんとなく声に出してみる

自分にもこんなにカッコいい人にメッセージが送ってもらえるくらいにはまだ存在価値があるのかな、なんて思いながら

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