第5話
まず初めに俺がコアから取り出したのは冒険者装備一式だった。
セットの種類は初級回復薬が5つ、ストレージバッグが1つ、
後は刀と革鎧だった。
「ストレージバッグか。これって本当に一般の冒険者持ってるのかよ?厄介ごとを運んでくる予感しかしないな」
「ロキのことだから俺が最後にやってたゲームの初期装備を渡しただけだろうから他意はないんだろうけど、一応確認できるまでは隠しておくか」
オレはストレージバッグの扱い方を決めた後に、装備を装着していった。
ゲームの中だと気軽に振り回していたけど刀ってこんなに重いのかよ…しばらくは鈍器として使った方がまだ戦えそうだな。
早速ゲームと、現実の違いを突きつけられる形となってしまった。
装備一式の確認が終わったので俺は次にスキルチケットの確認に移っていく。
スキルチケットはロキの言葉通り3枚。最初に選ぶスキルによって大きく難易度が変わってくることは間違いない。
「取得可能なスキル一覧を見せてくれ。」
『イエスマスター、取得可能なスキルはこちらになります。』
コアの声の後に俺の目の前にスクリーンが表示され取得可能なスキルが表示された。
表示されたスキルの数は膨大で一つ一つ確認していたらとんでもない時間がかかりそうだった。
「スキルのソートは可能か?可能であれば、成長率、鑑定に関係するスキルのみを表示してくれ。」
『イエスマスター、ソートを実行しました』
コアの声と同時に膨大にあったスキル欄が一気に20個ほどに絞られた。
その中でも俺の目を引いたのは
『鑑定眼』『取得スキルポイント倍化』『取得経験値倍化』の3つであった。
ディペルシオンの世界に詳しくない俺にとっては物を見分ける眼は必ず必要になってくるし、スキルポイントと経験値の倍化は強くなる上で必ず有利になってくる。
早い段階で入手できればできるほど得られる恩恵も大きくなってくる。
俺は迷うことなく3つのスキルチケットを使用してこれらのスキルを取得した。
『鑑定眼』『取得スキルポイント倍化』『取得経験値倍化』
を取得しました。
『スキル画面で所持スキルを確認できます。ステータスを確認するにはスキルオープンと唱えてください。』
言われるがままに「スキルオープン」と唱えると目の前にステータス画面が表示された。
そこには今しがた取得したばかりの3つのスキルが表示されている。
ロキからのプレゼントも4つ確認が終わり、残りはロキ様特製ドキドキ召喚ガチャとかいうふざけた名前のプレゼントだけになった。
どんなふざけた名前であってもゲーマーたる物ガチャと聞いたら心が躍らないわけがない。
初めての仲間との出会いに期待をしながら俺は最後のプレゼントを開いた。
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