第3話
「だよなあ、あのゲームのエンディングはありえないって!今まで俺がやってたことが世界を破滅に導いていたなんて分かるわけねえじゃん。クリアした後30分はゲームなんて2度とやつかと思ったね」
「おいおい、それでも30分だけかよ。さすがに僕でももう少しあれは引きずるよ?」
俺とロキはいつの間にかプレイしたゲーム談議で盛り上がり意気投合していた。
「いやあ、やっぱり君との会話はいいね。遊戯が何たるものかわかってるよ。遊びだからこそ本気でやらなきゃ意味がない。」
「このまま君と遊戯について語り明かしてもいいけどそろそろ本題に移ろうか。僕が君をここに喚んだのは君に遊戯の神の座を奪い取って欲しいからなんだよね。」
「最近神達の世界でもラノベの世界が大流行りでね。呆れたことに新しく世界1つ創ってやりたい放題やってるんだよ。」
「いい歳した神様達がアホらしいと思うかもしれないけど、最近は信仰する人も減って娯楽に飢えてたからしょうがないと僕も放置してたんだけど流石に収まりがつかなくなってね」
「そこで、その世界を管理する遊戯の神様を新しく据えようと思ったら、神達が自分が創った眷属がなるべきと主張し始めて大混乱さ。」
「君には、戦いを制して新しい遊戯の神様になってほしいってわけ。僕としても遊戯が何たるものかわかってない奴が世界一つの遊戯を司る神になるのは腹立たしいからね」
「これが僕が君を喚んだ理由かな。それと遊戯の神の座を奪い取る。ゲーム風にいえばメインシナリオ。神様からの依頼ってとこかな?」
俺はロキの言葉に心が揺さぶられるのを堪えることが出来なかった。
「遊戯の神の座を奪い取るバトルロワイヤルって感じかやって欲しいことは分かった。俺もラノベは読んでたし、神からの依頼なんて言われたら心ゲーマー魂が抑えられない。ましてや俺に依頼したのが遊戯の神じゃあ断れないね」
「具体的におれはは何をしたらいい?」
俺は身を乗り出しながらロキに尋ねた。
「おっ、やっぱり引き受けてくれるのかい。なら、詳しく説明していこうか」
「これから君が向かう世界は神々の間ではディペルシオンって呼ばれている世界だね。時代的には神々の信仰の全盛期、地球でいうところの中世くらいの文明かな。まぁ、古今東西の暇を持て余した神々で作った世界だから基本的には何でもあると思ってもらって構わないよ。流石に世界を壊すような核兵器なんてものは作れないけどそれ以外だったら何でも作れると思ってもらって構わないさ。」
「それと今現在ディペルシオンには99のダンジョンに99の魔王が存在してる。これら全てを打ち倒したものがディペルシオンの遊戯の神の座に着くってルールだけが存在してる。
だから総司は100番目、最後の魔王としてディペルシオンに向かうってことだね」
「今できる説明としてはこんなところだけど他に何かあるかい?何なら他の魔王の特徴とかも教えてあげられるよ?」
「おいおい、ロキさんよ、俺がそんなことを望んでいると思うかい?ゲーマーならトライアンドエラーで自分で攻略の道を見つけて行かなきゃだろ?楽しみを奪うんじゃあねぇよ!」
「やっぱりそうだよね!じゃあ僕からの情報はこれくらいにしておこうか!それとあっちの世界についたら僕からのプレゼントが3つ用意してあるから有効に活用してね!」
そのプレゼントをどう使うかは君次第だけどきっと君ならいい使い方ができるはず!
「それじゃあ僕の話はここまでにしよう。ディペルシオンを楽しみながらゆっくりとでも僕の依頼クリアを目指してね!」
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